更新日: 2023.11.18 貯金

30代、1人暮らし。毎月ギリギリで貯金ができません。どのくらい貯めていたらよいのでしょうか?

30代、1人暮らし。毎月ギリギリで貯金ができません。どのくらい貯めていたらよいのでしょうか?
30代で1人暮らしをしているけれど、家賃や生活費を支払ったら貯金ができない、ギリギリの状態で生活をする人も多いのではないでしょうか。また、30代になって貯金がないことに焦りを感じている、少しでもいいから貯金をしたいと考える人もいることでしょう。
 
本記事では、30代が保有する金融資産がどのくらいなのか、30代単身世帯の消費支出、給与や貯金を増やす方法などを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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30代が保有する金融資産の平均額はどのくらい?

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降) 各種分類別データ 令和4年」によると、30代が保有する金融資産の平均は494万円、中央値75万円です。また、割合で見ると図表1のように、金融資産を保有していない、100万円未満といった人が多いことも結果から確認できます。
 
【図表1】

金融資産保有額 割合
保有なし 32.4%
100万円未満 18.5%
100~200万円未満 8.6%
200~300万円未満 5.6%
300~400万円未満 5.2%
400~500万円未満 2.5%
500~700万円未満 7.1%
700~1000万円未満 3.7%
1000~1500万円未満 4.6%
1500~2000万円未満 3.7%
2000~3000万円未満 2.5%
3000万円以上 2.8%
無回答 2.8%

金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降) 各種分類別データ 令和4年 1.金融資産の状況等 統計表の番号4」より筆者作成
 
また、「家計の金融行動に関する世論調査2022年(単身世帯調査)」によると、単身世帯の金融資産の保有額は2021年から2022年にわたって1062万円から871万になっており、減少傾向が見られています。
 

30代単身世帯の1ヶ月あたりの消費支出

総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯 2022年」にて、単身世帯の消費支出の内訳を図表2のように伝えています。
 
【図表2】

単身世帯34歳以下 単身世帯35~59歳
消費支出 15万8198円 18万6503円
食料 3万4385円 4万2899円
住居 3万6676円 3万966円
光熱・水道 9272円 1万2352円
家具・家事用品 3577円 5359円
被服および履物 7643円 5722円
保健医療 5万348円 7150円
交通・通信 2万84円 2万4621円
教養娯楽 2万1908円 1万9790円
その他消費支出 1万9306円 3万7644円

総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2022年 表番号2」より筆者作成
 

30代の平均給与と貯金を増やす方法

国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、30〜34歳の平均給与は413万円、35〜39歳で449万円となっています。貯金を増やすのはなかなか難しいかもしれませんが、まずは以下の方法を検討してみてください。

●固定費などの支出を抑えて貯金に回す
●副業で複数の収入源を持って収入を増やす
●各種控除やiDeCo、つみたてNISAなどを活用する

以下で、方法別に解説します。
 

固定費などの支出を抑えて貯金に回す

収入そのものを増やすのは簡単ではありませんが、支出を減らせば貯金に回すことができる可能性が高いです。毎月の収支を見直してみて無駄遣いがあれば、貯金に回せないか検討してみてください。
 
また、支出を抑える際には、固定費の見直しも有効な方法です。例えば家賃7万円のところ6万円の物件に引っ越す、スマートフォンの契約内容や通信会社を変更することで、1ヶ月あたりの支出を数千~数万円程度抑えられるでしょう。
 

副業で複数の収入源を持って収入を増やす

勤務先の就業規則に違反しない場合にかぎりますが、副業で複数の収入源を増やせればその分を貯蓄に回すことが可能です。すぐに始められたり、休日などにしたりできる仕事もあるので、本業に支障が出ない範囲内で収入を得てみてください。
 
ただし、副業による年間の所得が20万円を超えると所得税の課税対象となり、確定申告が必要となる可能性が高いので注意してください。
 

各種控除やiDeCo、つみたてNISAなどを活用する

固定費を抑えるのが難しく、勤務先が副業を禁止しているといった場合は、各種税金の控除を活用したり、iDeCo、つみたてNISAなどでお金を増やしたりすることを検討してみてください。

●各種税金の控除:住宅ローン控除、保険料控除、医療費控除・セルフメディケーション税制、ふるさと納税など
●iDeCo(個人型確定拠出年金):公的年金以外に給付を受けられる私的年金制度。拠出した掛金は全額所得控除の対象で運用益も非課税
●つみたてNISA:少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度。一定の投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益は非課税の対象

 

できることから始めて少しずつ貯金を増やそう

一人暮らしをしていると家賃や光熱費をはじめ、実家で暮らしている以上にお金がかかりやすいです。30代になって、ある程度社会人経験が長くても思うように貯金ができないことも珍しくないでしょう。
 
支出を見直す、収入を増やす、各種控除やiDeCo、つみたてNISAを利用するなどの方法で貯金を増やせる可能性があります。すぐに貯金を増やすのは難しくても、30代からコツコツ貯めていけば40代、50代になったときにはまとまった額になっているでしょう。
 

出典

金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降) 各種分類別データ 令和4年 1.金融資産の状況等 統計表の番号4
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査2022年(単身世帯調査)
総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯 2022年 表番号2
国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告-
国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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