更新日: 2023.11.20 働き方
頻尿体質なので会社で1日4~5回トイレに行くのですが、上司に「サボると評価が下がる」と言われます。不当ではありませんか?
しかし、生理現象なのでいくら仕事中でも我慢するわけにはいきません。例えば、頻尿体質で1日に4~5回トイレに行く場合、本当に評価に影響するのでしょうか。
本記事では、労働時間の定義や「サボっている」と思われずにトイレに行く方法も含めてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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トイレに行く時間は労働時間? 休憩時間?
労働基準法では労働時間の上限が1日8時間、1週間40時間と定められており、この時間を超えると時間外労働となり、残業代が発生します。
また、厚生労働省によると、休憩時間は労働時間が6時間以上8時間以下の場合は最低45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間は与えなければならないとされています。
休憩時間は労働者の権利として「労働から離れること」を満たしていなければならないため、トイレに行っている時間は休憩時間には該当しません。
トイレは生理現象なのに評価に影響するのはおかしい?
トイレに行く時間も労働時間に含まれており、会社側がトイレに行くことを止めたり、それを原因として評価を下げたりすることは本来できません。
トイレに行っている時間分の給与をカットされるようなことがあれば、労働基準法違反としてカットされた分の給与の支払いを請求できます。
また、厚生労働省が策定している「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」も確認しておきましょう。
このガイドラインによると、長時間にわたりパソコン作業を行う人は、一連の作業を行う時間が1時間を超えないことや、作業途中に1~2回の小休止を入れることなどが推奨されています。
つまり、1時間に1~2回程度であれば作業をストップしてトイレに行っても問題ないと判断できるでしょう。
「サボっている」と思われないようにするには?
仕事中の頻繁なトイレに対して、会社側が低い評価を付けるといったことはできません。しかし、あまりに多い場合は上司や同僚からの印象が悪くなる可能性が考えられます。
そこで、頻尿体質で1日に4~5回はトイレに行きたくなることを、あらかじめ上司や同僚に伝えておくとよいでしょう。そうすれば、不当な疑いを持たれることもないはずです。
また、席を外している時間が長いと「仕事をしていない」という印象が強くなるおそれがあるため、1回のトイレにはできるだけ時間をかけず、済んだらすぐに戻ってくるよう意識することも大切です。
我慢する必要はないが気遣いは忘れずに
頻尿は体質なので仕方のないことであり、仕事中にトイレに行くことは労働者の権利です。
そのため、会社側が評価を下げたり、減給処分を下したりすることは不当であるといえます。
また、できるだけ業務に支障をきたさないよう配慮をしている様子を見せることで、周囲の理解も得られやすくなるはずです。職場の空気を悪くしないためにも、少しの気遣いを忘れないようにしましょう。
出典
厚生労働省 労働時間・休憩・休日関係
厚生労働省 情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン(5ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー