更新日: 2023.11.15 その他家計
持ち家があり住宅ローンを払っていますが、生活保護を受給できますか?
本記事では、持ち家があり住宅ローンを返済中でも生活保護を受けられるのか、受けられるとしたらどのようなケースが該当するのかをご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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生活保護の受給要件とは?
厚生労働省によると、生活保護の受給対象になるのは、収入が最低生活費を下回っており、最低限度の生活を維持することが困難と判断された方です。
そのうえで、不動産など活用できる資産を所有していないこと、年金や手当などの制度が利用できないこと、親族からの援助を受けられないことの3つが条件になります。また、働くことが可能な場合は、その能力に応じて働くことが求められます。
こうした資産や能力を活用しても、収入が最低生活費に届かない場合、その差額が保護費として支給される仕組みです。
持ち家を所有していても生活保護を受けられる?
前述した通り、生活保護を受けるためには所有している不動産などの資産を売却しなければなりません。
ただし、生活保護の受給要件にある不動産は「生活に利用されていないもの」であり、売却することで住む家がなくなってしまう場合は、処分の対象にならない可能性があります。
また家の資産価値が低く、売却しても引っ越し費用を下回る金額にしかならない場合なども同様です。持ち家を所有しながら生活保護の受給が認められる可能性があるため、福祉事務所に相談してみるとよいでしょう。
住宅ローン返済中でも生活保護の受給対象になるケースとは?
基本的に、住宅ローン返済中の持ち家がある場合は、生活保護の受給は認められない可能性が高いとされています。なぜなら、受給した保護費を住宅ローンの返済に充てることは、「最低限度の生活を保障する」という生活保護制度の趣旨にそぐわないためです。
ただし、場合によっては住宅ローンを返済していても生活保護の受給が可能な場合もあります。
例えば、住宅ローンの残債が少なく、あとわずかで完済できる場合などです。このような場合だと保護費をローンの返済に充てるために使うとは判断されにくいため、受給が認められる可能性があります。
持ち家がある場合は申請前に確認を
持ち家を所有し、かつ住宅ローンが完済していない状態で生活保護を申請すると、保護費を住宅ローンの返済に充てるのではないかと判断される可能性があります。
そのため、生活保護の審査に通りにくいこともあるでしょう。しかし、持ち家を所有している場合や住宅ローンを返済している場合でも、問題なく生活保護を受給できるケースもあります。
まずは生活保護の受給要件にはどのようなものがあるのかを確認したうえで、持ち家を所有していたり住宅ローンを返済していたりする場合は、審査に影響があるケースなのかを確認してみるとよいでしょう。
出典
厚生労働省 生活保護制度
厚生労働省 生活保護制度に関するQ&A Q10
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー