更新日: 2023.10.10 その他家計
この物価高でタンス預金はもったいない! 必要以上の現金で大損するワケとは?
この記事では、日本におけるタンス預金の実態と、タンス預金で損をしてしまう理由について解説します。この記事を読むことで、物価高でも資産を守る方法がわかります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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日本におけるタンス預金
日本と外国では、一般家庭における金融資産の割合が異なります。ここでは、日本と米国で比較した金融資産の実態とタンス預金の資産価値が下がる理由について解説します。
日本は家計のうち半分が現預金
日本銀行調査統計局が公開している資料「資金循環の日米欧比較(2023年8月25日)」によると、日本の家計における金融資産のうち54.2%は現金・預金という結果が出されています。一方で、米国の家計における現金・預金の比率は12.6%です。米国は、日本と比較して現金・預金が少ない一方で株式等の比率が39.4%と大きくなっている特徴があります。
タンス預金の資産価値が下がる理由
米国と比較して現金・預金の割り合いが大きい日本の世帯ですが、タンス預金のまま現金を保有していると資産価値が下がるため注意しなければいけません。タンス預金の資産価値が下がってしまう理由は、物価上昇による影響です。
一般的に、世界の物価は緩やかに上昇していきます。物価は上昇するのに、持っている現金の金額が変化しなければ、相対的にお金の価値は下がっていきます。逆に、株式は物価が上昇したとしても価値が下がりにくい資産だと一般的にいわれています。
生活状況ごとに必要な生活費
タンス預金のメリットとして、お金が必要になったタイミングですぐに利用できる点が挙げられます。仮に、お金の余裕がない世帯であれば、投資するよりも現金で持っていたほうがよいでしょう。ここでは、一般世帯における家計の実態と物価高対策について解説します。
生活費の実態と物価高対策
総務省統計局が実施した「家計調査報告(2022年平均結果の概要)」によると、2人以上世帯のうち勤労者世帯の消費支出額が平均32万627円となっています。また、2人以上世帯の消費性向は64%です。
このことから、多くの家庭で月収の約36%は余剰資金として貯蓄できる可能性があるといえます。この余剰資金を全てタンス預金などの現金で持つのではなく、一部を株式などで運用できると物価上昇の影響を最小限におさえられるでしょう。
まとめ
この記事では、タンス預金の実態とタンス預金で大損する理由について解説しました。タンス預金で大損する理由は物価上昇による影響です。世界は緩やかに物価が上昇しているため、相対的に現金の価値が下がってしまいます。
一方で、日本銀行の調査によると、日本の一般的な家庭における金融資産のうち50%以上が現金・預金という結果が報告されています。家計管理をする際には、現金は必要最低限にしておき、株式などの物価上昇に強い資産を持っておくことも大切です。
出典
日本銀行 資金循環の日米欧比較
総務省 家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー