更新日: 2023.09.27 その他家計

高3の長男が進学先の近くで1人暮らしをしたいと言っています。生活費はどのくらいかかりますか?

高3の長男が進学先の近くで1人暮らしをしたいと言っています。生活費はどのくらいかかりますか?
高校を卒業して大学生や専門学校生などになると、進学先の学校の近くで1人暮らしを始める人も出てきます。実家から離れて暮らすため、生活費が新たにかかることになるでしょう。
 
本記事では、学生が1人暮らしの新生活を始める際にかかる費用や、1人暮らしの人の消費支出月額などを紹介します。あわせて、1人暮らしの学生に対する親からの仕送り額もみていきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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新生活を始めるときにかかる費用

1人暮らしを始める際には毎月の生活費のみに目がいきがちですが、その前に新生活を始めるときにかかる費用に注目しなければいけません。全国大学生協連では「2022年度保護者に聞く新入生調査」を実施し、新生活の準備にかかる費用を公表しています。
 
その結果によると、全国の平均は約60万円でした。これは、敷金などの初期費用を含む住む部屋を契約する際にかかる費用(住まいにかかる費用)と、新生活用品の購入費用(新生活にかかる費用)に、家賃の1ヶ月分を足した金額が大部分を占めています。全国平均は約60万円でしたが、この費用には地域差があります。
 
例えば、北海道では、住まいにかかる費用が平均で19万8800円、新生活にかかる費用が30万1100円、家賃が4万8900円で、合計54万8800円という結果でした。
 
東京や神奈川などの関東圏では、住まいにかかる費用が平均で35万9500円、新生活にかかる費用が29万7200円、家賃が7万700円で、合計72万7400円となっています。同じように計算すると、大阪や兵庫、和歌山では合計で64万7900円、九州や沖縄では合計で55万500円という結果でした。
 
やはり関東圏や関西圏の都市部では、1人暮らしを始めるための費用も高い傾向がみられます。地域によって最初にかかる費用だけでも20万円ほどの差が出るケースがあるため、各地域での相場を把握しておく必要がありそうです。
 

単身世帯の1人暮らしの消費支出額

つづいて、継続してかかる毎月の生活費をみていきましょう。総務省統計局の実施している「家計調査」では、単身世帯における1ヶ月あたりの平均消費支出額が確認できます。2022年の調査結果では、単身世帯全体では約16万1000円でした。世帯主が勤労者以外の世帯では、約14万6000円となっています。
 
学生の場合は、後者のほうがより近くなるでしょう。ただ、これには住居費としては1万5000円ほどしか含まれていません。実際に生活にかかる費用は毎月13万円ほどで、それに家賃を上乗せした金額が毎月の消費支出額になると考えたほうがよさそうです。
 

1人暮らしの学生への仕送り額

学生寮などではなく民間の賃貸物件を借りて住む場合、地域にもよりますが、消費支出額は毎月20万円前後かかるとみられます。その金額を学生一人でまかなうのは現実的ではありません。
 
親からの仕送りが必須となりそうですが、全国大学生協連では、「第58回学生の消費生活に関する実態調査(2022年)」で、1ヶ月あたりの仕送り額も公表しています。
 
調査結果によると、平均の仕送り額は約6万8000円でした。民間の賃貸物件に住むのであれば、さらなる仕送りが必要となりそうです。あるいは、学生がアルバイトなどをしてまかなう必要があるでしょう。
 

実際にかかる費用を算出し親子で話し合いながら準備を進めていこう

学生寮や学校近くの親戚の家などではなく、進学に伴い民間の賃貸物件に1人暮らしをするとなると、毎月20万円前後の費用がかかりそうです。その前に、住まい探しをする際にかかる費用や新生活のための準備費用が、50〜70万円ほどかかります。
 
親からの仕送りの平均は7万円弱であり、それだけでは生活費はまかなえません。必要な金額を算出したうえで、親子でしっかりと話し合いながら、新生活に向けた準備を整えていきましょう。
 

出典

全国大学生協連 一人暮らしをするにはいくらかかる?
全国大学生協連 仕送りはどのくらい?
総務省統計局 家計調査 単身世帯2022年 表番号1
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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