更新日: 2023.09.26 働き方
9~15時勤務のパートタイムですが、残業代は何時から発生するのでしょうか?
本記事では、9~15時勤務の場合に残業代が発生する時間や、残業するときの休憩時間などについて解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。
目次
そもそもパートタイム勤務者の残業は問題ないのか
パートタイム勤務者でも、就業規則や労働条件通知書(雇入通知書)で規定されていれば残業は可能です。休日労働についても問題はなく、違法にはなりません。パートタイム勤務の所定労働時間は、通常のフルタイム勤務より短く設定される場合が多いですが、残業を含めて8時間以内に収まっていれば届出や36協定の締結も不要です。
なお「所定労働時間」とは、その職場で定めている労働時間をいいます。法律で決められている労働時間は「法定労働時間」で、上限は8時間が原則です。
9~15時勤務の場合の残業代は何時から発生する?
9〜15時の勤務の場合、労働時間は6時間です。そのため、普段より1時間でも長く働けば「残業代(残業手当)が発生する」と考える人は多いでしょう。ところが、実際には違うので注意する必要があります。その職場でパートタイム勤務者の所定労働時間が6時間であっても、残業(時間外労働)として扱われるのは法定労働時間を超えた部分です。
つまり、残業を含めた労働時間が8時間を超えた部分が残業代(残業手当)の対象になります。いつも9〜15時で勤務している人は、16時や17時まで延長して働いても通常の時給で加算されるのが一般的で、残業代(残業手当)の対象にはなりません。17時より遅い時間まで働いたときに残業代が発生します。
ただし、これは労働基準法で定められていることで、普段より長く勤務したときに賃金の上乗せをするかどうかは使用者の自由です。
そのため、職場によっては15時より1時間長く働いただけでも、通常の時給以外の手当が発生することもあるでしょう。その場合は、あらかじめ就業規則などに規定されているのが一般的です。また、労働時間を1時間延長して残業代がつかない場合でも、違法ではないので請求はできません。
残業したときは休憩時間についても注意が必要
労働基準法では、労働時間が6時間を超えるときは45分以上、8時間を超えるときは1時間以上の休憩を設けることとしています。普段休憩時間が45分の人は、残業で8時間を超えたときは15分追加で休憩時間をもらう必要が出てきます。
休憩時間についても、法律で決められているのは「与えなければいけない最低の時間」です。使用者によっては、6時間労働でも昼の休憩時間として1時間与えることもあります。普段から1時間休憩しているなら、8時間働いたときに追加の休憩時間がなくても違法にはなりません。
9〜15時のパートタイム勤務者の残業代は17時を超えたときに発生する
残業代の対象になるのは「法定労働時間」を超えた部分です。普段の労働時間が6時間でも、8時間を超えない限り残業代(残業手当)は発生しません。2時間以内の残業であれば、通常の時給で加算されるのが一般的です。
ただし、所定労働時間を超えた部分に何らかの手当をつけるかどうかは使用者の自由です。実際はどのようになっているか、職場の就業規則などを確認するとよいでしょう。
出典
厚生労働省 時間外労働の上限規制わかりやすい解説
厚生労働省東京労働局 Q3 1日の所定労働時間が6時間のパートタイマーに、時間外や休日労働をさせることができますか。
厚生労働省 労働時間・休日
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー