更新日: 2023.09.26 その他家計
義父母と同居で「もったいないから夜はエアコンつけないで」と言われ使えません……夜間のエアコンの電気代ってそんなに高いの?
良好な関係を築いていきたいとはいえ、「もったいないから夜はエアコンを消して」と言われると、もやっとした気持ちが残ってしまうのではないでしょうか。もし夜間のエアコン代が負担になるような金額ではないなら、なんとか説得を試みたいところ。
そこで今回は、夜間にエアコンをつけっぱなしにした場合の電気代と、夜間にエアコンを切り朝に稼働させた場合の電気代について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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夜間つけっぱなしにしたときのエアコン代はいくらになる?
夜間帯に利用する電気の料金は契約プランによって異なりますが、ここでは、もっとも一般的な「従量電灯プラン」で契約している場合の料金を用いて計算します。
東京電力の電気料金(30円/1キロワットアワー)で、電力消費量425ワットのエアコン(6畳タイプ・冷房使用時)を使っているご家庭が、23時~翌8時まで計8時間使用したと仮定しましょう。その際の電気料金は、下記のとおりです。
・0.425キロワット×8時間=3.4キロワット
・3.4キロワット×30円=102円
メーカー発表の電力消費量を用いれば、1晩に102円、1ヶ月(31日)で3162円がかかる計算です。
ただし、日中からずっと冷房を付けて室温がすでに下がっていた場合は、消費電力はより少なくなります。同エアコンの電力消費量は、メーカー発表によれば平均425ワット(115〜960ワット)です。そのため、室温が下がり切っている場合は下記相当の料金で済むでしょう。
・0.115キロワット×8時間=0.92キロワット
・0.92キロワット×30円=27.6円
その場合、1ヶ月間の総額でも約856円にとどまります。仮に義父母・夫婦・子どもの3部屋でそれぞれ稼働させたとしても、総額約2567円です。
夜間切った場合とそうでない場合はどちらがお得?
夜間、毎日エアコンを稼働させ続けても、金銭的な負担はあまり重くはなりません。とはいえ稼働はさせないほうが電気料金が発生せず、電気代の節約になるでしょう。
その一方で、夜間使用せずにいると、朝稼働させたときにより多くの電気を使ってしまい割高になるのではないかという懸念が残ります。
夜間にエアコンを切り朝稼働させた際、30分間をフルパワー(960ワット)、もう30分を平均の425ワットで動いたと仮定します。その場合の電気料金は、合計でおよそ20.78円です。
夜間エアコンを付けていた場合は27.6円~102円がかかることを踏まえると、朝にフルパワーで稼働するとしても、夜間はエアコンを切った方がお得になるといえるでしょう。
ただし、冷房を切ると、熱中症のリスクも上がります。2023年は、10月に入るまでは断続的に気温が高い日が続くと予想されています。
気温が高くなく就寝前に十分な水分量をとった日にはエアコンを切り、夜もあまり気温が下がらない場合はつけておくのがよいでしょう。その日の気温や体調を加味して判断することが、節約を成功させるポイントです。
夜間のエアコンは切ったほうがお得にはなる
エアコンを使用すれば、電気料金が発生します。夜間8時間稼働させた場合は、稼働させない場合よりも電気料金の総額は高くなるでしょう。とはいえ、暑いなかエアコンを我慢して就寝して熱中症になった場合は、まとまった額の治療費が発生し、苦しい思いをするうえ出費がかさむ可能性も。
暑いと感じる間はエアコンをつけっぱなしにしたりタイマーを設定したりしておくなど、気温や体調を考慮したうえで判断するのがよいでしょう。
出典
TEPCO東京電力エナジーパートナー「料金単価表‐電灯(従来からの料金プラン)」
DAIKIN ルームエアコン 住宅設備用カタログ うるさらX
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー