更新日: 2023.09.25 働き方

週休3日制は「収入が減る」「1日の労働時間が増える」なら導入反対!? 休みが増えるメリット・デメリットも解説

週休3日制は「収入が減る」「1日の労働時間が増える」なら導入反対!? 休みが増えるメリット・デメリットも解説
働き方改革の一つの取り組みとして「週休3日制」が注目されています。一部の企業などでは取り入れられていますが、メリットもデメリットもあるため、まだ日本で普及している状態とはいえないでしょう。そこで、今回は働く人たちが「週休3日制」をどのように捉えているのかについて紹介していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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週休3日制とは

多くの企業では、週休2日制が採用されています。厚生労働省の公表している「令和4年就労条件総合調査」の概況によると、「何らかの週休2日制」を採用している企業は、全体の83.5%でした。通常、1週間に2日休みのある企業が8割以上を占めているわけですが、これを1週間に3日の休みがある状態とするのが週休3日制です。
 

週休3日制のメリット

週休2日制と比べて休みが増えるため、働く人たちにとっては心身ともに健康を維持しやすくなり、ストレスもたまりづらく、たまっても回復しやすくなるでしょう。
 
また、プライベートな時間も確保しやすくなるため、ワークライフバランスも改善することが期待されます。さらに、企業にとっても生産性の向上や人材確保の効果が期待される点はメリットです。
 

週休3日制のデメリット

これまでと同様に業務の成果を出すためには、1日の労働時間が長くなったり、労働時間が減ると給与が減ったりする可能性も否定できません。この点は、大きなデメリットです。経済活動にどのような影響が出るのかについても不透明といえます。
 

週休3日制の賛否について

就・転職やキャリアに関する各種調査を行うJob総研が公表している「2023年週休3日制の意識調査」によると、週休3日制の賛否の回答状況は以下の通りです。
 

・「とても賛成」:44.8%
・「賛成」:19.4%
・どちらかといえば賛成:28.1%

 
実に90%以上が、肯定的に受け止めていることがうかがえます。しかし、これは「収入や労働時間が基本的には変わらない」という条件のもとでの回答です。週休3日制で収入が減る場合の回答は、以下のように賛成が大幅に減少しています。
 

・「とても賛成」:4.1%
・「賛成」:5.6%
・「どちらかといえば賛成」:20.0%

 
一方で否定的な意見は、以下のように70%を超えています。
 

・「とても反対」:25.3%
・「反対」:23.1%
・「どちらかといえば反対」:21.9%

 
また、週休3日制で1日の労働時間が増える場合には賛成派が約60%、反対派は約40%と肯定的な人たちが上回る結果になりました。
 

週休3日制の賛成意見と反対意見

収入や労働時間が変わらないという条件であれば「プライベートを充実させたい」「休みを増やし心身ともに余裕を持たせたい」などの理由から賛成した人が多く見られました。一方で、反対意見としては「業務が停滞する可能性がある」「同僚や上司への負担が増加する恐れがある」などが多い傾向です。
 
賛否の意見をまとめると、賛成派は自分のプライベートを優先し、反対派は企業や共に働く人たちについて憂慮していることがうかがえます。
 
実際に週休3日制が普及した場合は、また異なった意見を持つ人も出てくるでしょう。このように、一概に週休3日制の導入といっても、収入や労働時間、生産性などがどうなるかで賛否が大きく変化するといえます。
 

週休3日制の賛否は条件によって大きく異なる

日本では、現状週休3日制の普及がほとんど進んでいません。実際に働く社会人たちの間でも、賛否は分かれています。意識調査の回答では、収入や1日の労働時間が変わらないなら賛成する人が多い結果となりました。
 
しかし、収入が減るのであれば反対派の割合が賛成派を大きく上回ります。1日の労働時間が増えるよりも収入が減るほうが、よりネガティブに捉えられている結果となりました。多くの人が納得する制度とするには、いくつもの調整が必要となるといえるでしょう。
 

出典

Job総研 2023年 週休3日制の意識調査
厚生労働省 令和4年就労条件総合調査の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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