更新日: 2023.09.22 その他家計
旅行で1ヶ月間、家を空けると光熱費はどのくらい節約できる?
本記事では1ヶ月の光熱費の平均から、どれくらい節約ができるのかを具体的な数字で解説します。光熱費節約の参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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光熱費の料金体系
光熱費とは、生活する上で欠かせないライフラインの水道、電気、ガスにかかる毎月の費用のことです。毎月かかる費用は、固定費とも呼ばれています。固定費を節約すると毎月の出費が減るので、年間トータルで大きな節約に結びつきます。
まずは、光熱費の料金はどのような仕組みになっているのか、電気、水道、ガスそれぞれについて解説します。
電気の料金体系
電気料金は一般的に以下の計算式によって決定します。
基本料金+ 電気量料金+ 燃料費調整額+ 再生可能エネルギー発電促進賦課金
・基本料金:毎月一定額がかかる定額料金(基本料金が0円のプランを提供する電力会社もある)
・電気量料金:電気使用量に比例してかかる変動料金
・燃料費調整額:毎月の燃料費の変動によって変わる調整額
・再生可能エネルギー発電促進賦課金:再生可能エネルギーの導入を支えるための賦課金(1.4円/kwh、2023年5月分から2024年4月分まで)
上下水道の料金体系
水道料金は上水道と下水道の2つに分けられますが、以下の計算式で計算されます。
基本料金+メーター使用料+下水道使用料
基本料金は完全に一律ではなく、基本水量を超えると超過料金が加算されます。メーター使用料は、水道局が貸し出しているメーターの口径によって違いがあります。下水道料金は基本使用量があり、汚水量に応じて超過料金を請求されます。
ガスの料金体系(プロパンと都市ガスの違い)
都市ガスとプロパンには、以下の違いがあります。
・都市ガス:基本料金と従量料金で構成。基本料金は使用量に応じて変動
・プロパンガス:基本料金と従量料金に加えて設備使用料が加わることがある。自由料金制度なので、基本料金や単価はガス会社によって大きく異なる
なお、都市ガスは公共料金の1つなので、料金設定には国の認可が必要ですが、プロパンガスは認可不要です。
1ヶ月間家を空けると節約できる金額
1ヶ月間家を空けたときに節約できる光熱費は、基本料金を差し引いた金額になります。全く使わなくても基本料金は請求されるからです。
「家計の光熱費について 総務省 家計調査2022年 」をもとに算出すると、1ヶ月間の光熱費から基本料金を差し引いた節約金額はトータルで1万5895円です。個別の節約金額と計算方法は以下のとおりです。
◆電気
・1ヶ月の平均電気料金:1万559円
・基本料金:東京電力の一般家庭の平均契約アンペア数34.88Aから、最も近い30Aの基本料金885.72円で計算(全く電力を使用しない場合、基本料金の半額が請求)
・計算式:1万559円-885.72円×1/2=1万116円
◆上下水道
・1ヶ月の下水道料金の平均:4091円
・基本料金:東京都の水道局の基本料金を参考にして計算。水道の口径を20mmとした場合の基本料金
・計算式:4091円-1730円(下水道の基本料金込み)=2361円
◆ガス
・1ヶ月のガス料金の平均:4547円
・基本料金:都市ガスとプロパンガスの基本料金を単純平均:1129円
・計算式:4547円-1129円※=3418円
※ 基本料の単純平均:(759円+1500円)÷2=1129円
・都市ガスは東京ガスの0~20㎥の基本料759円
・ プロパンガスはプロパンガス協会の一戸建て適正価格(20㎥)1500円
それぞれの節約できた金額を合計すると、電気1万116円+水道2361円+ガス3418円=1万5895円でした。
1ヶ月家を空けると光熱費は節約できるが、普段の節約が大切
1ヶ月間家を空けた場合に節約できる金額は1万5895円となりました。これは平均であり、実際は地域や季節など条件によって違いがあります。
ただし、1ヶ月家を空けることはそれほど多くはないので、本格的に光熱費を節約するには、普段から意識して節約を心がける必要があります。各自でできる節約を無理せずに続けてみましょう。
出典
東京電力ホールディングス 電力需要
東京ガス ガス一般料金
LOOP電気 電気料金の「基本料金」と「電力量料金」
東京都水道局 手続き・料金
プロパンガス協会 プロパンガス適正価格料金表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー