更新日: 2023.09.20 貯金

45歳から65歳まで、毎日「300円」貯金したらどうなる?

45歳から65歳まで、毎日「300円」貯金したらどうなる?
社会人として働く期間は、およそ40年ですが、45歳はちょうど折り返しの時期です。老後の生活を考えた際に、今ある貯蓄で生活できるのかと、不安に思う方もいるでしょう。
 
今回は、45歳から毎日300円を貯金した場合を例に、貯金の必要性について紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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老後はいつから始まる?

厚生労働省が発表した令和3年簡易生命表によると、男性の平均寿命は81.47歳、女性は87.57歳であり、男女ともに、平成27年度調査から、1歳弱平均寿命が延びています。定年退職後も、長い間生きることになりますが、実際の老後はいつからなのでしょうか。
 

多くの会社は60~65歳が定年

自営業や事業主でない会社員は、およそ60~65歳で定年退職をむかえます。現在45歳であれば、定年退職まで残り20年で、平均寿命の年齢まで生きる場合は、定年退職後も16年は生活していくことになります。
 

近い将来、定年は70歳以上になるかも

一方で、令和3年4月1日に改正された高年齢者雇用安定法においては、65歳までの雇用確保は義務化され、70歳までの定年引き上げや、定年制の廃止が努力義務に設定されました。
 
現在は努力義務ですが、少子高齢化にともなう労働人口の減少は、社会維持にとって深刻な課題であり、気づいたときには、70歳まで働き続けなければならなくなるかもしれません。
 

老後の生活を安定して過ごすためにはいくら必要?

定年まで働き続けた後に、待っている老後の生活において、実際にどの程度のお金が必要になるのでしょうか。老後は、現役時代のような安定した収入確保が難しいため、不安に思う方は少なくありません。
 
ここからは、実際の意識調査から見えてくる、同世代のお金に対する不安や、老後資金の目安について、紹介します。
 

多くの人が老後の資金に不安を感じている

近年は、物価高が顕著にもかかわらず、給与の伸びは鈍化して、老後のみならず、普段の生活にさえ、不安を感じる方が増加しています。
 
また物価高にもかかわらず、年金の支給金額が年々下がっていることも、多くの方を不安にさせる要因の一つでしょう。
 

老後のための貯金2000万円のホント

また、2019年に金融庁から提出された、金融審議会「市場ワーキング・グループ」の報告書によって、「老後2000万円問題」が話題になりました。発表を受けて、今まで以上に、老後資金に対する不安を強く感じた方は、多いのではないでしょうか。
 
報告書の内容は、高齢者夫婦無職世帯の平均的な家計収支をもとに計算されており、年金収入額と実際の支出では、毎月約5万5000円が不足するとされています。これを老後30年の生活で試算すると、およそ2000万円を、貯金から切り崩す必要があります。
 
しかし、ローン返済が完了した持ち家なのか、それとも賃貸住まいなのか、また、年金の種類や加入年数などの前提条件によっても異なることを、認識しておく必要があります。
 

45歳から毎日300円を貯金すると何が変わる?

さまざまな収入源や居住環境があるとはいえ、老後までに、ある程度の貯金が必要なことには変わりありません。ここからは、45歳から、毎日300円を貯金するケースを考えてみます。
 

毎日300円貯金すると65歳までに219万円貯蓄できる

毎日300円貯金すると、65歳までに、およそ219万円の貯金ができます。計算内容は以下のとおりです。
 

貯金金額 1年間の貯金額:300円/日×365日=10万9500円
45歳の誕生日から、65歳の誕生日までは20年あるため、
10万9500円/年×20年間=219万円

※筆者作成
 
このことから、ある程度のまとまった金額を貯金できることが分かります。300円貯金だけでは、老後の2000万円問題の根本解決はできませんが、少額でもコツコツと貯金し続けることが、やがて自身を助けると分かれば、少し安心できるでしょう。
 

老後に向けたおすすめの貯金方法

毎日300円の貯金であれば、コンビニで、ちょっとしたスイーツを食べたつもりになる「つもり貯金」が有効です。
 
また、もっと大きな金額を貯金することで、老後の不安をなくしたい方は、つみたてNISA(少額投資非課税制度)やiDeco(個人型確定拠出年金)といった制度を活用することで、より効率的な貯蓄を実現することが可能です。
 
しかし、投資信託ですので、ある程度のリスクは覚悟しておく必要があります。
 

まとめ

老後の不安や、話題になった老後資金2000万円問題を踏まえて、少額でもコツコツと貯金する重要性について、紹介しました。
 
貯金を始めて間もない時期は、貯金額の少なさに不安を感じるかもしれませんが、長期間続けることで、大きなメリットがあります。まずは最初の一歩を、踏み出してみることをおすすめします。
 

出典

厚生労働省 令和3年簡易生命表の概況
金融庁 金融審議会「市場ワーキング・グループ」(第21回)議事次第 厚生労働省 提出資料(24ページ)
厚生労働省 高年齢者雇用安定法改正の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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