更新日: 2023.09.14 働き方
「休日出勤」を頼まれた!でもその日は推しのライブ当日……この場合は休日出勤を断れる?
しかし、できれば休日は、休日として休みたいと思う方が多いでしょう。とくに、楽しみにしているイベントがあるならば、なおさらです。
とはいえ、休日出勤を頼んでくるほど忙しくなっているのに「ライブに行くから」と断るのは、相手によっては角が立つと、悩んでしまうのではないでしょうか。
そこで今回は、労働者が休日出勤を断れるケースについてと、角が立たない断り方について、それぞれご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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休日出勤を拒否できるケース
休日出勤を拒否できるケースとして、「時間外労働協定(通称36協定)を結んでいない場合」と「雇用契約書や就業規則に休日出勤を命じることができる旨の記載がない場合」の2例が挙げられます。
36協定とは、1日8時間・1週間40時間の法定労働時間を超えて、月45時間・年360時間まで、時間外労働ができるようになる契約をいいます。雇用契約時に36協定を結んでいる場合は、月45時間・年360時間の範囲内なら、休日出勤を拒否できません。
しかし、36協定の指針において「時間外労働・休日労働は必要最小限にとどめてください」とも記載されていることから、雇用主・従業員ともに、残業や休日出勤の削減に意識して取り組む必要があります。
また雇用契約書や就業規則に、休日出勤を命じる根拠となる文言がある場合も拒否できません。休日出勤の可否について聞かれたときに、判断できるように、自身の契約書や自社の規則について、把握しておく必要があるでしょう。
角の立たない断り方は?
36協定を結んでいたり、規則に休日出勤に関する記載があったりしても、休日は休日として、きちんと休みたいもの。
時間外労働や休日出勤については、最小限にとどめる努力義務があるため、状況によっては「法律で必要最小限にとどめるように決められているから」と言って断ることも可能です。
とはいえ、法律や義務などの話を持ち出すと、角が立つこともあるでしょう。心配なときは、すでにライブのチケットを取得してしまっていることや、交通手段・宿泊先を予約してしまっていることを伝え、やんわりと断るようにしましょう。
また「デジタルチケットの代表者が自分のため、休日出勤をうけた場合は同行者も行けなくなってしまう」「宿泊代金を割り勘することになっていて、迷惑をかけてしまう」などの説明もすると、納得してもらいやすくなるかもしれません。
休日出勤は最小限に
休日出勤は、36協定を結んでいたり、規則・契約に文言の記載があったりする場合には、必ず拒否できるわけではありません。
ただし、必要最小限にとどめるべきという点は変わらないことも事実です。出勤できそうなときには協力もしつつ、どうしても休みたいときや予定のあるときは、角が立たないように断りましょう。
出典
厚生労働省 「36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー