更新日: 2023.09.13 働き方

夫が「せどり」の副業を始めました。目標は月収10万円! 妻として応援できることはありますか?

夫が「せどり」の副業を始めました。目標は月収10万円! 妻として応援できることはありますか?
企業に勤めていても給与が上がりづらく、老後の不安も大きくなり続ける昨今、副業が注目されている。
 
巷ではビジネス書や動画サイト、SNSを中心に副業に関する情報や、始め方の情報が発信されており、誰もが1度は目にしたことがあるだろう。
 
そうした中、初心者の副業として「せどり」が始めやすい、といった情報が目に付く。今回は夫が副業として「せどり」をはじめたと語る妻のRさんの話を見ていきながら、注意点やポイントを紹介していく。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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将来の不安から「せどり」に挑戦した夫。妻は期待とともに不安も…。

Rさんは現在、地方都市に住んでおり、今年で40歳の夫と暮らしている。共働きの夫婦ということもあり、お金に困っているわけではないが、将来に不安は感じているようだ。
 
「世帯年収としては800万円程度あり、ある程度は余裕を持って暮らしています。でも、車や家のローンを考えると、もう少し年収を増やせないかなって気持ちもありますね。これからは、老後も意識しないといけませんので。」
 
こうした不安から、さらに収入を伸ばすために副業について、関心を持つようになったそうだ。夫婦ともに平日は仕事で忙しく、仕事終わりと休日しか時間は取れない。そのため、スキルアップの勉強や労働時間が必要な副業は選択肢から外していった結果、「せどり」に着目したようだ。
 
「せどり」とは、オークションや仕入れサイト、一般の人が自分の使用品を販売するアプリなどから仕入れた商品を、仕入れ額より高く販売し、その差額でもうけること。
 
元々は古本の「背表紙」を見て、仕入れるかの判断をしていたことから由来するために「背表紙とり」が略称として「背どり」といわれ、それが古本以外にも波及し「せどり」といわれるようになった。
 
最近は副業ブームで「せどり」に関する情報もネットで簡単に手に入る。Rさんの夫もビジネス書やメルマガなどで簡単な勉強をしたあと、「せどり」を始めた。
 
「現在は夫婦共通の口座から仕入れを行っていますね。だから、私もおおよそのお金の流れが分かるようになっているのですが、しっかり黒字化してお金が増える月もあります。」
 
Rさんは夫から今後の動向も聞かされており、将来的には「せどり用の口座」を作って、それだけで運用していく予定らしい。こうした現状を見て期待感が膨らむ一方で、不安に感じていることもあるようだ。
 
「やっぱり、なかなか商品が売れない月は在庫が家の中に増えていきますし、目に見えて口座からお金が減っていきますから、不安にはなりますよね。」
 
とはいえ、前向きな夫の姿勢を見て、Rさんも応援したいという気持ちも大きい。Rさんは介護施設の職員として長年働いてきたものの、自身はビジネスの経験がない。そのため具体的なサポート案やリスクを抑える方法が気になっているようだ。
 

夫婦で話し合い、できることは手伝ってみてはどうか

Rさんの夫は、将来に備えてせどりを始めて、実際に収入を得た経験があるため、この点については応援していいだろう。ただし、せどりや転売におけるリスクについては知っておいたほうがよいだろう。
 
そもそもせどりには中間業者や情報商材を高額な料金で販売する業者がおり、この点については、国民生活センターや消費者庁からも注意喚起が出されている。もし、夫がこれらの情報商材などを高額で購入した上で、せどりを始めているなら、話し合いをすべきである。
 
また、せどりのリスクは、仕入れた商品が売れなかった場合、家が在庫の商品でいっぱいになるのはもちろん、クレジットカードなどで支払いをしている場合は、商品が売れなくても仕入れの額を支払い日までに用意しなければならないし、カードを使っていなくても、仕入れの量が多すぎると家計の負担になってしまう。
 
夫は夫婦共通の口座から仕入れる商品の料金を払っているため、過剰な仕入れや高価すぎる商品を仕入れないかはチェックしておくべきだろう。
 
一般的に、素人が、せどりで継続的に稼ぐことは簡単ではない。時には悪質なクレーマーに出会ったり、思うように商品が売れなかったりといったことが起きることも珍しくない。そんなときに、夫の気持ちに寄り添ってあげることがなにより重要だ。
 
また、少しでも夫の負担を減らしてあげるようにすれば、より集中してせどりに取り組めるようになるだろう。
 
Rさんができることは、商品を購入した人への問い合わせ対応や、梱包および発送作業の手伝いなどが考えられる。どちらの作業も簡単に思えるが、意外にも多くの労力がかかるため、手伝うことを申し出れば喜んでくれるはずだ。
 
また、何ヶ月も仕入れた商品の在庫がなくならない場合は、せどりで思うように稼げていないということになる。その場合は夫から話を聞いた上で、時には撤退を勧めることも世帯のためになるだろう。
 
夫婦で話し合って、高すぎる商品は仕入れない、毎月の仕入れに使える金額を決める、などのルールも決めておけば、万が一、失敗しても大きな損失を被る可能性は低くなるはずだ。
 

まとめ

夫の目標売り上げである月収10万円の達成には、Rさんのサポートが必要となるのは間違いないだろう。悩みを聞いてあげたり、簡単な作業の手伝いをしてあげたりすることで、少しでも夫の負担を減らせるはずだ。
 
現在は夫婦共通の口座か仕入れを行っているようだが、今後、せどり用の口座のみを使うようになっても、仕入れ代を使いすぎていないかはチェックし、夫婦間でのトラブルにはなりにくいだろう。
 

出典

独立行政法人 国民生活センター
消費者庁 注意喚起
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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