更新日: 2023.09.10 働き方
「仕事が残っているから残業しろ」と言われますが、残業代が出ないため翌日に対応したいです。帰っても「クビ」になりませんか?
そこで本記事では、残業代が出ない残業を強制された場合に拒否できるのかについて解説していきます。
また固定残業代が支払われていることを理由に残業を強制された場合に拒否できるのかについても紹介するので参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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残業代が出ない残業の強制は違法!
残業代が出ない残業、つまり所定労働時間外に賃金を支払わない労働を強制することは労働基準法違反です。賃金不払残業やサービス残業と呼ばれています。
例えば、定時で帰ろうとした際に仕事を押し付けられた場合やクレーム対応のために定時を超えて待機させられるような場合でも、残業代が出ないケースです。このような残業を強制することは労働基準法違反です。そのため残業を拒否しても問題ありません。
もっとも、自発的に残って業務にあたるような場合は労働時間と呼べないため、残業代が発生しないこともあるので注意が必要です。労働時間とは使用者(会社側)の指揮命令下にある時間のことを指すからです。このことから自発的に残って業務をすることは使用者の指揮命令下にあるとは言えないので労働時間に見なされない場合があります。
固定残業代とは?
「固定残業代」は一定時間分の時間外労働や休日労働、深夜労働に対して定額で支払われるものです。
みなし残業代と呼ばれることもあり、基本手当とは別に支給されます。固定残業代を含めた賃金表示をめぐるトラブルもあるため、就業前にしっかりと確認することが大切です。
固定残業代が支払われていることを理由に残業を強制された場合
それでは固定残業代が支払われていることを理由に残業を強制された場合は拒否できるのでしょうか?
固定残業代には残業代が含まれているので、拒否することはできないようにも思えます。しかし、「不要な残業」の強制であるなら労働基準法違反となるので固定残業代が支払われていたとしても拒否することは可能です。
残業で悩んでいるなら周囲に相談を
残業代が出ないにもかかわらず残業を強制することは労働基準法違反です。そのため、拒否して帰宅してもクビになることもありません。また、固定残業代の支給を理由に不要な残業を強制された場合も労働基準法違反となるため、残業を拒否することは可能です。
厚生労働省でも賃金不払残業やサービス残業を解消するために様々な取り組みをしているようです。残業について悩んでいる場合は労働基準監督署や周囲に相談し、1人で抱え込まないようにしてください。
出典
厚生労働省 賃金不払残業ってなんですか。
厚生労働省 労働時間の考え方:「研修・教育訓練」等の取扱い
厚生労働省 賃金不払残業の解消に向けた取組について教えてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー