更新日: 2023.08.30 貯金

独身50歳、年収300万円で貯金1000万円達成! ご褒美を買いたいけど老後にどれだけ残すべき?

独身50歳、年収300万円で貯金1000万円達成! ご褒美を買いたいけど老後にどれだけ残すべき?
年収が低い場合、貯金を貯めるのは難しいと考える人も多いだろう。しかし、なかには、年収が300万円であっても、50歳で1000万円の貯金を貯める人もいる。
 
貯金がたくさんあると、ご褒美に何かを買いたくなるが、老後資金として残しておくべきお金もあるので、ぜいたくのしすぎには注意が必要だ。本記事では、年収300万円で1000万円の貯金ができる人の凄さや老後に必要な資金の内訳を紹介していこう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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年収300万円で貯金1000万円のハードル

まず、年収300万円かつ独身50歳のBさんが貯めた貯金1000万円は、ほかの同じ条件の人と比べてどうなのか見てみよう。金融広報中央委員会が発表した、「家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)」によると、世帯別の平均預貯金額は図表1の結果となっている。
 
図表1

世帯類型別 平均預貯金額
世帯主のみ 370万円
世帯主夫婦のみ 673万円
世帯主夫婦と子のみ 512万円
世帯主夫婦と親のみ 654万円

出典:金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)統計表番号6
 
独身50歳で、貯金1000万円を達成したBさんが含まれる世帯主のみの平均預貯金額(全年代)を見ると、370万円という結果だった。また、世帯主が50歳代の平均預貯金額は、473万円だ。
 
さらに、家族人数の多いほかの世帯類型と比較しても、Bさんの貯金額1000万円はかなり多いといえるだろう。とはいえ、この統計には年収が1000万円を超える人も含まれているため、Bさんと同じく預貯金が1000万円ある人はそれなりにいることが予想できる。
 
そこで、次にBさんと同じく年収が300万円の人の平均貯金額を調べてみよう。金融広報中央委員会の同資料によると、年収300~500万円未満の人の平均貯金額は461万円であることが分かった。こちらも、Bさんの貯金額と比べてもかなり少ないといえるだろう。
 
以上の結果からも分かるように、年収が300万円かつ独身であるBさんの貯金はかなり多いといえる。
 

ぜいたくをしたいけど… 老後に必要な資金の内訳

Bさんは、1000万円も貯金があるのだからご褒美を買いたいと思っているが、その前に老後に必要な資金の内訳を知っておかなければ、大変なことになる可能性がある。まずは老後資金として、1000万円と定年までの貯蓄額で足りるかどうかの計算が必要だ。
 
総務省統計局の発表した家計調査年報(家計収支編)2022年によると、65歳以上の単身無職世帯の消費支出は毎月14万3139円、非消費支出は毎月1万2356円である。消費支出の内訳を順に紹介すると、以下の通りだ。


・食料(3万7485円)
・交際費(1万7893円)
・光熱・水道費(1万4704円)
・交通・通信費(1万4625円)
・教育・娯楽(1万4473円)

単身世帯であれば、多くの資金は必要ないため、貯金が1000万円あれば十分快適な生活ができるだろう。ただし、以下のようなケースに該当する場合は、さらにお金が必要になるため、注意が必要だ。


・持ち家ではなく、賃貸に住んでいる
・健康状態がよくない

家計調査年報の住居費は1万2746円と低いが、賃貸の場合は地方であっても多くの賃料が必要になる可能性がある。その場合、住む場所の利便性や求める条件によって変わるが、毎月の支出が20万円以上になる可能性もあるだろう。
 
また、50歳の今は元気でも60代を過ぎれば健康状態が悪化する可能性があるので注意が必要だ。重い病気にかかったり事故に遭ったりすれば、多くの医療費がかかるだろう。
 
加えて、現在の男性の平均寿命は81.05歳だが、長生きした場合は多くの資金が必要だ。1000万円貯めたからといって、お金を使いすぎないように注意しなければならない。
 

まとめ

Bさんのように年収300万円で1000万円の貯金ができている人は多くないので、自信をもってよいだろう。
 
ただし、年齢による健康状態の悪化に注意する必要はあるし、一度に多くのお金を使うのはおすすめできない。ご褒美を買う前に、将来受け取れる年金額や老後資金がいくらかかりそうかなど、事前に把握しておいたほうがよいだろう。
 

出典

金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年) 統計表番号6
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2022年
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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