更新日: 2023.07.26 その他家計
年収500万円以下でも「幸せな生活」は可能?生活費を抑える工夫とは?
そこで、年収500万円以下でも生活費を抑えながら幸せな生活を送る方法を考えていきます。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。
広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
自身にとって幸せは何か考える
500万円以下の年収でも幸せな生活が送れるかを考える前に、まずは自分にとっての幸せは何か考えてみましょう。自分の幸せが何か分からないままでは、仮に年収がいくらあっても幸せを実感できない可能性があります。
家族や友人と時間を過ごすこと、おいしいものを食べること、趣味に没頭すること。誰でも何かしら小さな幸せを感じる瞬間があるはずです。まずはそれについて洗い出し、自分の幸せについてできる限り明確にしていきましょう。
それを感じられるように行動を決めていくことで、年収500万円以下でも自分や家族にとって幸せな生活を送ることができます。統計データにもよりますが、日本の平均年収は400万円から500万円の間にあるといわれていることからも、年収500万円以下でも工夫次第で幸せな生活を送ることは可能といえるでしょう。
生活費を抑える工夫は?
生活費を抑えること=我慢ばかりというわけでもありません。メリハリをつけて、我慢するところは我慢、幸せに感じるポイントでは少し贅沢をといったような工夫で、幸せな生活を実現できます。
総務省の家計調査によると、年収374万円から520万円の勤労世帯の食費は、毎月5万4688円です。これを当てはめて考えてみると、おいしいものを食べるときに幸せを感じるという方は、たとえ食費が多少その金額を超えていても我慢をしない。その代わり、通信費はスマホを格安SIMに切り替えて、その分低く抑えてバランスを取る、といった具合です。
このように、生活費の各項目について、自分の幸せに重要な要素であるかを吟味する。その中で重要な要素はそのままに、その他の重要でない部分は抑えるように工夫し、メリハリをつけていくことで、幸せを感じながら節約できます。
参考までに、年収374万円未満の世帯の平均的な消費支出は16万2304円、374万円から520万円の世帯では21万3352円です。
以上の数値を参考に、その範囲内で幸せに直結するような支出は多めに、そうでない部分は低く抑えていくと、幸せを追求しながら無理なく生活費を抑えていくことができるでしょう。
それでもやっぱり収入が必要なときは?
とはいえ、家族構成や自身の目指す幸せの内容によっては、もう少し収入があったほうがいいと思うこともあるでしょう。また、お金は必ずしも必要だとは限りませんが、どちらかといえばあったほうが幸せに近づけることがあるのもまた事実です。
そういったときは、転職や副業などで収入を増やすことも検討してみてください。転職は身を置く環境を大きく変えることができ、それによって視界も変わり、収入アップ以外でも自身にプラスの影響の期待できる場合があります。
また、副業に挑戦してみるのも手です。本業とは違う仕事をしてみることで、収入を得ながらも普段とは異なる充実感やつながりを得ることができ、金銭的にも精神的にも幸せに近づける可能性もあります。
ただし、転職や副業はリスクを伴ったり、会社によっては制限がかかっていたりする場合もあるため、その点については注意が必要です。
まとめ
年収500万円以下であっても、工夫して生活費を抑え、自身の好きなことにそのお金を充てることで幸せな生活を送ることは不可能ではないでしょう。
しかし、幸せを得るにはどうしても収入が必要という場合もあるでしょう。そういった場合、転職や副業などで収入アップを目指しながら自身の幸せが何か追求してみてください。
幸せの形は人それぞれです。まずは現状どのようにして幸せを追求していくか考え、必要に応じて行動することで幸せを実感できる毎日を手に入れてください。
出典
e-Stat 家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 2022年
執筆者:柘植輝
行政書士