更新日: 2023.07.25 貯金
休眠口座の預金はもう「引き出せない」?契約者本人が亡くなっている場合はどうなる?
そのようなうわさを耳にして、口座に預けているお金が引き出せなくなると、不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、休眠口座になっても、必要書類があれば、引き出しは可能です。
今回は「休眠口座とは何か」「契約者本人が亡くなってしまっている休眠口座からでも、お金を引き出せるのか」について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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休眠口座とは
休眠口座とは、10年にわたり、入金・出金などの記録がない口座のことです。対象は、原則として、2009年1月1日以降の期間において、10年間取り引きがなかった口座です。該当した場合、休眠口座の預金は、預金保険機構へ移管され、民間公益活動に活用されます。
しかし、口座のある金融機関へ、通帳・キャッシュカード・本人確認書類などを持参して、窓口で手続きをすることで、自分のお金を引き出すことはできます。お金を引き出すことに、期限はありませんので、いつでも引き出せますが、ATMで引き出すことはできないため、注意しましょう。
また、休眠口座の対象となるのは、下記の預金です。自身の口座が該当するのかを、一度確認しておきましょう。
・普通・通常預金、定期預貯金
・当座預貯金、別段預貯金
・貯蓄預貯金、定期積金
・相互掛金
・金銭信託(※元本補塡〔ほてん〕のもの)
・金融債(※保護預かりのもの)
契約者本人が亡くなった場合
休眠口座のなかには、契約者本人が亡くなり、暗証番号が分からずに、引き出せないケースもあるでしょう。その場合は、正式な手続きをとることで、相続人による預金の引き出しが可能になります。
ただし、手続き方法は金融機関ごとに異なるため、口座を開設した金融機関の案内を、確認しておく必要があります。一例として、下記のような手続き方法があります。
<休眠口座に入った預金の引き出し方>
1. 契約者本人が死去した旨を連絡し、口座の入出金を停止する(ホームページの受付フォームから連絡)
2. 状況に応じた必要書類を用意・提出する(戸籍謄本・印鑑登録証明書・実印・遺言書など)
3. 払い戻し手続きをする
4. 手続き完了書類・解約通帳などを受け取る
必要書類の用意が大変なため、家族と事前に話をしておいて、各自の必要書類をまとめておけば、スムーズな手続きができるでしょう。
休眠口座の預金は手続きをして引き出しておこう
休眠口座に預け入れているお金は、引き出せなくなるわけではありません。必要な書類を持参して手続きをとれば、引き出せます。
長期間、入出金を行わなかった口座がある場合は、金融機関のホームページをチェックして、必要書類をそろえておきましょう。
また、契約者本人が亡くなったあとでも、相続人が預金を引き出せます。
「休眠口座になってしまったから、引き出せないだろう」
「故人だし、亡くなってからしばらくたっているため、引き出せない」
と諦めずに、必要書類を集めて、スムーズに手続きを済ませましょう。
出典
金融庁「長い間、お取引のない預金等はありませんか?」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー