更新日: 2023.07.25 貯金
50代の「平均貯蓄額」はどのくらい? 中央値は「260万円」という結果に!
今回は、50代がどの程度貯蓄しているのかについて統計データに基づいて紹介し、50代からでも可能な貯蓄や節約のコツについても解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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50代の貯蓄額を複数の統計データからチェック
50代の貯蓄額の統計データを、いくつか紹介しましょう。総務省統計局による2022年の「家計調査」では、2人以上の世帯の貯蓄状況がまとめられています。これによると、50~59歳の1世帯あたりの貯蓄現在高は1828万円です。
また、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」でも、1世帯あたりの貯蓄額が確認できます。2022年の同調査によれば、50代の平均貯蓄額は、1199万円でした。
これらのような統計では、調査の対象や範囲により異なるデータが出てくることがあります。家計調査では2人以上の世帯を対象とし、金融広報中央委員会の調査では「総世帯」が対象となっている点も押さえておきましょう。
・50代の貯蓄額の中央値
上記で紹介したのは、50代の1世帯あたりの平均貯蓄額です。非常に大きな資産を築いた人が平均を引き上げているともいえます。より実態に近い貯蓄額となるのは中央値でしょう。中央値とは、調査により得られた数字を順番に並べた際、ちょうど真ん中に位置する数字のことです。
金融広報中央委員会の調査によれば、50代の貯蓄額の中央値は260万円となっています。平均よりも900万円以上少ないものの、これが実態に近い50代の貯蓄額といえそうです。
ちなみに、国税庁の2021年の「民間給与実態統計調査」によると、50~54歳の平均年収は520万円、55~59歳は529万円でした。自身の年収と貯蓄額とを照らし合わせながら、多いか少ないかの判断をする必要があるでしょう。
50代からでもできる貯蓄や節約のコツ
人生100年といわれる時代です。50代から貯蓄や節約を始めても遅くはありません。ここでは、50代からでも可能な貯蓄や節約のコツを紹介します。
・消費を抑える
貯蓄をふやすには、何よりも消費を抑える必要があります。50代になってからの転職や起業も可能ではありますが、収入アップよりも消費を抑制して少しでも多くのお金を貯蓄へと回したほうが効果的です。
・予算をあらかじめ決定する
節約のためには、あらかじめ予算を決めてからの行動が大切です。買い物やサービスの利用などの予算を整理しておきましょう。スーパーに行く際に、買うものや費やせる金額を決めておくだけでも無駄遣いが減らせます。予算を決めておくことで衝動買いも抑えられるでしょう。
・サブスクや保険などを見直す
新しいサブスクサービスが出てきて話題になると、つい契約してしまう人も少なくないようです。その中で価格に見合うだけの利用頻度や効果がないと判断したものがあれば、契約を見直してみましょう。解約に抵抗があるのであれば、まずはプランをグレードダウンさせるなどしてみる必要があります。
保険も、50代の今の自分にとって本当に必要なものになっているかの再確認が欠かせません。子どもの成長や自立、自身や家族の健康状態、生活習慣などによっても最適な保険内容は変わってくるでしょう。定期的な見直しにより節約が可能な場合も多々あります。
・投資対象の幅を広げる
貯蓄額の多い人は、さまざまな金融商品を保有している傾向が見られます。預貯金だけではなく、株式や債券、投資信託など、投資対象を広げるのも、貯蓄をふやすポイントとなるでしょう。
50代から始めても、70代まで投資を続ければ20年前後保有可能です。リスクも考慮しながら投資対象を選択することで、資産額がふえやすい長期投資ができます。
一般的な50代と自身の貯蓄額を比較し節約もしながら資産増加を目指そう
50代の平均貯蓄額は1000万円を超えています。しかし、中央値は200万円台というデータもあります。中央値のほうが、より実態に近いといえるでしょう。
人生100年時代において、50代はまだまだ先が長い年代です。消費の抑制や無駄の見直しをするなど、積極的に貯蓄や節約する価値も失われてはいません。その上で投資対象も広げ中長期投資を心がければ、老後に安心して生活できるだけの資産形成もじゅうぶんに可能です。
出典
総務省統計局 家計調査(貯蓄・負債編)2022年 調査結果
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和3年以降) 各種分類別データ(令和4年)
国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査結果
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー