更新日: 2023.07.21 貯金
【理想と現実】手取りの何割「貯蓄」に回すのが理想的?確実に実践するには
効率よく貯金をするには、現状を把握して家計を見直し、具体的な資産計画を立てることが大切です。
そこで今回は、効率よく貯金するための方法をご紹介します。実際に、手取り額から、どれほどの金額を、貯蓄に回すのが理想的なのかをみてみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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【理想】2022年の平均貯蓄率は36.0%
総務省統計局の家計調査によると、二人以上の世帯のうち、勤労者世帯の2022年の平均貯蓄率(黒字率)は、36.0%であることが分かりました。
なお「黒字率」とは、最も広い概念での貯蓄率とされています。黒字とは、実収入から生活するうえでの支出(消費支出)と、税金や社会保険料などの支出(非消費支出)を差し引いた額です。
黒字の内訳で、最も多いのは「預貯金純増」、次いで「土地家屋借金純減」「保険純増」と続きます。
家庭の経済状況によっても貯蓄額は異なりますが、平均として、毎月の収入から3~4割程度を、貯蓄に回している家庭が多いことが分かります。ちなみに、2010年の家計調査では、黒字率が27.3%でした。
実際に、生命保険文化センターの調査では、老後の生活に不安を感じている人の割合は、82.2%とのデータが出ています。将来へのお金の不安から、貯金への意識が高まっているのかもしれません。
【現実】毎月の手取りから3割は負担が大きい!?
前章のデータより、毎月の手取りから3割を貯蓄に回すと仮定して、計算してみます。手取りが30万円の場合、9万円貯金しなければなりません。3割を貯蓄に回すと考えると、負担が大きいように感じる人も多いでしょう。
iBankマーケティング株式会社の調査によると、毎月の貯金額で最も多かったのは「1万円以上3万円未満(25.1%)」、次いで「3万円以上5万円未満(18.7%)」「1円以上1万円未満(13.7%)」との結果となりました。半数以上が、毎月5万円未満の貯金にとどまっていることが分かります。
収入や家庭状況、貯蓄目的などによっても、毎月の貯蓄額は異なるでしょう。
無理なく貯金するポイント
「将来のお金が心配だから貯金したいけれど、思うようにお金が貯まらない」という人も少なくないでしょう。
そこで最後に、無理なく貯金するためのポイントをご紹介します。
●貯金するタイミングを考える
●固定費などの支出を減らす
●先取り貯蓄をうまく活用する
●投資などで資産を増やす
ライフイベントによって、貯金に最適な時期があります。子育て中などで出費がかさむ時期は、思うように貯金できないでしょう。そのような時期は、貯蓄に回す額を少なくするなど、自分たちの生活に合わせることがポイントです。
また、毎月一定の額を貯蓄に回す「先取り貯蓄(定期預金・貯蓄型保険など)」や、「投資などの金融商品(株式や投資信託など)」を購入して資産を増やすことも効果的です。
自分たちに合った方法で計画的に貯蓄しよう
毎月の貯蓄は、手取りから3割程度が平均であり理想的とされていますが、家庭によっては難しいケースもあるでしょう。
まずは、老後に向けた資金計画を立てて、自分たちに合った額を貯金することが大切です。無駄な出費を抑えて、定期預金や投資信託などを活用することも、選択肢の一つです。
貯金は、無理のない範囲で進めましょう。
出典
総務省統計局「家計調査報告(家計収支編) 2022年(令和4年)平均結果の概要」(P11-12)
総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)平成22年 家計の概況」 Ⅰ 家計収支の概要(P19)
公益財団法人 生命保険文化センター「リスクに備えるための生活設計」 老後の生活にどれくらい不安を感じている?
iBankマーケティング株式会社 mymo 「毎月の貯金額、半数以上が〇円未満と回答【アンケート結果発表】」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー