更新日: 2023.06.29 その他家計
「冷房のつけっぱなしで節電できる」って本当? エアコン節電法の真偽を解説
くわえて本格化する夏を迎えるため、エアコンの電気料金が気になる人も多いことでしょう。電気は暮らしに欠かせないものであるからこそ、可能な限り光熱費を抑えたいものです。そこで今回の記事では、エアコンの節電について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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電気料金が高騰している原因とは?
電気料金が高くなる原因の1つに、「燃料費調整制度」が挙げられます。燃料費調整制度とは発電に用いる燃料(石油、天然ガスなど)の価格変動分を電気料金へ反映する仕組みのことで、多くの電力会社で導入されています。
例えば東京電力の場合、燃料を安価に輸入できていた2022年1月分までは、燃料費調整制度はマイナスで調整されていました。しかし燃料の輸入価格の高騰にともない、2022年2月分からはプラスの調整が続いています(※1)。
そして、2023年5月16日には物価問題に関する関係閣僚会議が開催されました。同会議では電力会社7社の規制料金の改定が議題となり、6月の使用分から電気料金の値上げが了承されています(※2)。このような背景から、今後も電気料金の高騰は続くことが予想されます。
エアコンによる節電が欠かせない
資源エネルギー庁のまとめによると、夏の電力消費割合の上位は次のとおりでした(※3)。
●1位 エアコン(34.2%)
●2位 冷蔵庫(17.8%)
●3位 照明(9.6%)
割合で見るとエアコンの消費量がもっとも大きく、エアコンの省エネを意識することが夏の節電に欠かせないことが分かります。
エアコンの正しい節電方法とは?
それでは、エアコンの正しい節電方法にはどのようなものがあるのでしょうか。ちまたで言われる節電方法の真偽について確認していきましょう。
冷房はつけたままのほうが良い?
エアコンは起動後、室温を設定するまでの間に電力消費量が増大します。設定温度に達したあとは安定運転となり、電力負荷も小さいです。そのため、短時間の外出であればつけっぱなしにしたほうが電力消費量は少ないことが多いでしょう。一方、2~3時間を超える外出時にはエアコンを消したほうが節電につながります。
設定温度は28度にするべき?
節電ばかりに注目すると、適切な室温が保たれず熱中症のリスクが高まります。そのため、エアコンを使用する際は設定温度にご注意ください。
一般的には28度が適切と言われていますが、これはエアコンの設定温度ではなく室温を意味します。環境次第では、室温が設定温度を超えることも珍しくありません。室温28度でも暑く感じるときは設定温度を下げたり、扇風機を併用したりして、熱中症予防も意識しましょう。
エアコンのお手入れもポイント
エアコンの性能を最大限に発揮させるためには、日頃のお手入れが肝心です。
ホコリやカビが蓄積されやすいフィルターは、月2回程度の掃除が推奨されています。お手入れにより稼働効率が高まれば、電気料金の節約にもつながります。また熱交換を妨げないよう、室外機周辺には荷物を置かないようにすることも大切です。
まとめ
家計を悩ませる電気料金の高騰が続いていますが、エアコンの節電を意識すればその影響を小さく抑えることは可能です。とは言え、夏は熱中症のリスクもあるため無理な節電は禁物です。そこでいま一度、エアコンの使用環境なども見直しながら厳しい夏を乗り切っていきましょう。
出典
(※1)東京電力 ◆燃料費調整単価一覧表(低圧)
(※2)首相官邸 物価問題に関する関係閣僚会議 議事次第
(※3)資源エネルギー庁 家庭でできる省エネ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー