更新日: 2023.06.12 貯金

40代の平均貯金額とは? 500万円あれば「貯金が多い」といえる?

40代の平均貯金額とは? 500万円あれば「貯金が多い」といえる?
40代にもなると、20代や30代の頃に比べて貯金額を気にする方も多いはずです。そこで、40代の平均貯金額はどれくらいなのか、また40代の貯金額として500万円は一般的に多いといえるのか、統計を基に確認していきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士

2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。
広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

40代単身世帯の平均貯金額はどれくらい?

金融広報中央委員会が実施した「家計の金融行動に関する世論調査」(令和4年)の結果では、40代の単身世帯での貯金額は平均で250万円です。また、株式や投資信託、債券、生命保険といった金融商品も含めた金融資産保有額の平均は657万円となっています。
 
40代で500万円の貯金額は、金融資産として貯金のみで比較した場合では平均より多いですが、他の金融商品も合わせた保有額の平均と比べると少ない金額です。
 
ただし、657万円は金融資産保有額の平均値で、中央値では53万円となっています。その10倍近い500万円の貯金額は、40代単身世帯の一般的な金融資産保有額では多い方に分類されるでしょう。
 

2人以上世帯での40代の平均貯金額は?

2人以上の世帯で世帯主の年齢が40代の場合、貯金額の平均は356万円となっています。株式などの金融商品も含めた金融資産の保有額では、平均は825万円ですが、中央値は252万円です。
 
調査結果によると、金融資産を保有していない世帯(26%)を含め、40代全体では約6割の世帯で金融資産保有額が500万円未満となっているので、2人以上世帯で500万円の貯金額は単身世帯と同じく、同世代の金融資産保有額としては多い方といえるでしょう。
 

500万円の貯金があってもさらに殖やすべき?

40代で500万円の貯金は、同世代の貯金の平均額より多く、一般的な金融資産の保有額でも多い方であることが分かりましたが、可能であれば貯金はさらに殖やしていくべきです。
 
40代といえば、一般的に子どもがいる世帯では教育費の負担が増えていく時期と考えられます。また、人によっては家族の介護について考える時期でもあるでしょう。さらに老後も踏まえ、40代の時点で同世代の平均より貯金が多くても、今後に備えて可能な限りは殖やしていくべきだと判断できます。
 
何歳までに、どれくらいの貯金が必要となるのかは、個別の状況などによっても異なりますが、簡単にでも試算して目標額を決め、貯金を続けていくのがおすすめです。
 
例えば現在45歳の方で、自身の老後のために65歳時点で1500万円が必要だと考えるのであれば、今後20年間で1000万円を貯められるよう、毎年50万円ずつ貯金する計画を立てるという具合です。
 

40代なら貯金だけでなく老後に向けた資産運用も検討

40代で500万円の貯金がある場合、その一部をiDeCoやつみたてNISAでの資産運用に回し、老後資金を形成するのも効果的です。
 
例えば500万円の貯金のうち、100万円を老後資金と分けているのであれば、その100万円をiDeCoなどに拠出して運用するという具合です。
 
40代なら老後の生活に入るまでに十分な時間があります。iDeCoやつみたてNISAには元本割れのリスクもありますが、10年、20年と長期間で運用を行うことでリスクを小さく抑えることができます。
 
また、いずれの制度も税制の優遇が受けられるため、老後資金に関しては貯金だけで準備するより効率的に殖やしていける可能性があります。
 

40代で500万円の貯金は同世代の平均より多い

調査結果による40代の平均的な貯金額は、単身者では250万円、2人以上の世帯では356万円となっています。
 
また、貯金以外も含めた金融資産保有額の中央値の場合、単身者は53万円、2人以上世帯でも252万円となっており、40代で保有する金融資産として500万円の貯金額は多い方だといえます。
 
しかし、今後の生活や老後の資金について安泰といえるだけの金額ではありません。40代で500万円の貯金ができているのであれば、今後も計画的に貯金を継続するほか、資産運用も行って将来に備えておくべきでしょう。
 

出典

知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降) 各種分類別データ(令和4年)
知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降) 各種分類別データ(令和4年)
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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