更新日: 2023.05.31 その他家計
【固定費削減】格安SIMに切り替えれば「年間6万4000円」安くなる? メリット・デメリットも解説
本記事では、格安SIMのメリットとデメリットを解説し、格安SIMと大手キャリアそれぞれの月額料金を算出して比較します。「格安SIMに興味はあるけれど、実際どれくらいメリットがあるの?」と思っている人は、ぜひ参考にしてみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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格安SIMとは?
格安SIMとは、その名の通り、大手キャリアと比較して格安で通信サービスを利用できるSIMカードのことです。この格安SIMサービスを提供している会社は、主に3大キャリア(NTTドコモ、au、Softbank)の通信設備やネットワークを借りることで、運営費を安く抑えて事業を行っており、仮想移動体通信事業者(MVNO)と呼ばれます。
格安SIMのメリット
格安SIMのメリットは、以下の点があります。
・月額料金が安い
大手キャリアと比較して大幅に安くなることが多いです。大手キャリアは5000円を超えることがほとんどですが、格安SIMはプランにもよりますが1000円程度から使うことができます。格安SIMは基地局などの設備投資がない、インターネット経由での販売がメインで実店舗をもたないなどにより、コストを抑えられているためです。
・料金プランがシンプル
大手キャリアはオプションや割引が複雑なことが多く、結局月額料金がいくらになるのかよく分からないという人もいるかもしれません。それに対し、格安SIMは基本的には使いたい通信データ容量によって、基本料金が決まります。
また、特に少ないデータ容量について容量別に細かくプランが用意されているので、あまりデータを使わない人は無駄なくお得なプランを選びやすいです。
・契約期間の縛りがない
大手キャリアは2年や3年の契約期間の縛りがあり、期間中に解約となると違約金が発生します。一方、格安SIMは契約期間に縛りを設けていないことが多く、別のキャリア・格安SIMへの乗り換えも気軽にストレスなくできます。
格安SIMのデメリット
一方で、格安SIMのデメリットは、以下のとおりです。
・通信環境が不安定
格安SIMは大手キャリアから回線を借りているため、大手キャリアの回線を直接使用するよりも通信環境が不安定になりやすいです。
・店舗がない場合が多い
格安SIMは大手キャリアに比べて実店舗が少なく、直接対面でサポートをしてほしいといったときには不都合を感じることがあるかもしれません。ただ、格安SIMでも電話やインターネット上のサポートやチャットなどは用意されていますので、うまく活用すればそれほど問題ないという人も多いでしょう。
・キャリアメールなど一部サービスがない
例えばドコモであれば「@docomo.ne.jp」のキャリアメールが使用できますが、格安SIMではキャリアメールが使用できません。ただ、Gmailなどのフリーメールは問題なく使えるため、それで足りるのであればそれほど大きなデメリットには感じないかもしれません。
格安SIMにすると月額の費用をどれくらい抑えられる?
格安SIMの大きなメリットの1つが、通信料金が安くなるという点でした。それでは、実際に大手キャリアから格安SIMに切り替えたとすると、月額費用はどのくらい抑えられるのでしょうか。格安SIM導入時の実際の費用を紹介してから、大手キャリアの費用と比較します。
例として、毎月のデータ通信容量は5ギガビット、音声通話は1回5分以内を何度も利用する(5分以内の通話かけ放題のプランにしたい)人とします。
格安SIM導入時の月額費用
ここでは例として、MVNO業者である「IIJmio」と「mineo」を紹介します。どちらもデータ通信と音声通話ができるプランがあります。なお、導入時のキャンペーンでのキャッシュバック等は考慮していません。
■IIJmio
IIJmioでは、ドコモ回線とau回線のどちらかを選べます。
<月額料金>
2ギガプラン:850円
5ギガプラン:990円
10ギガプラン:1500円
<音声通話オプション>
通話定額5分+:90円
通話定額10分+:290円
かけ放題+:990円
(※すべて税込み)
例の場合、990円(5ギガプラン)+90円(通話定額5分+)で、1080円の月額料金となります。
■mineo
mineoでは、NTTドコモ回線、au回線、Softbank回線から選べます。ここでは、音声通話とデータ通信のセット料金を記載しています。
<月額料金>
1ギガプラン:1298円
5ギガプラン:1518円
10ギガプラン:1958円
<音声通話>
10分かけ放題:550円
かけ放題:1210円
(※すべて税込み)
例の場合、1518円(5ギガプラン)+550円(10分かけ放題)で、2068円の月額料金となります。
大手キャリアの月額費用
続いて、大手3大キャリアの月額料金を見てみましょう。なお、家族割りや光回線とのセット割り等の各種割引は考慮していません。
■NTTドコモ
<月額料金>
5Gギガライトプラン:5665円
(※5ギガのデータ量を使用した場合。使ったデータ量に応じた支払いとなる)
<音声通話>
5分通話無料オプション:770円
かけ放題オプション:1870円
(※すべて税込み)
例の場合、5665円(5ギガライトプラン)+770円(5分通話無料オプション)で、6435円の月額料金となります。
■au
スマホミニプラン 5G/4G:6215円
(※4ギガのデータ量を使用した場合)
<音声通話>
通話定額ライト2(5分以内かけ放題):880円
通話定額2(かけ放題):1980円
(※すべて税込み)
例の場合、6215円(スマホミニプラン5G/4G)+880円(通話定額ライト)で、7095円の月額料金となります。なお、例では5ギガ使用する想定ですが、このプランでは4ギガを超えた後は、速度制限がかかってしまいます。
■Softbank
<月額料金>
ミニフィットプラン:5478円
(※3ギガのデータ量を使用した場合)
<音声通話>
準定額オプション+(5分以内かけ放題):880円
定額オプション+(かけ放題):1980円
(※すべて税込み)
例の場合、5478円(ミニフィットプラン)+880円(準定額オプション)で、6358円の月額料金となります。なお、例では5ギガ使用する想定ですが、このプランでは3ギガを超えた後は、速度制限がかかってしまいます。
格安SIM・大手キャリアの月額費用の比較
仮に、ドコモ(5Gギガライトプラン)から、IIJmio(5ギガプラン)へ変更したとします。月額税込み6435円から、月額税込み1080円にまで安くなります。つまり、1ヶ月で税込み5355円の節約になると言えます。1年で考えると、なんと税込み6万4260円もの節約になります。
格安SIMをうまく利用して、通信費の削減を
格安SIMは、3大キャリアと比較して通信環境が不安定、実店舗が少ない、キャリアメールなどの付帯サービスが使えないことがあるなどデメリットはありますが、大手キャリアと比較して、何といっても月額料金が大幅に安くなる点が魅力です。
また、プラン内容がシンプルで分かりやすいというメリットもあります。毎月かかるスマートフォンの通信費を下げることができたら固定費の削減になり、毎月の家計の改善にダイレクトにつながります。ぜひこの記事を参考に、メリット・デメリットを検討した上で、格安SIMへの切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。
出典
株式会社NTTドコモ 5ギガライト
株式会社KDDI au スマホミニプラン5G/4G
ソフトバンク株式会社 料金プラン
※2023/6/5 記事を一部修正いたしました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー