更新日: 2023.05.19 家計の見直し
電気製品の買い換えで電気代が安くなる!?シミュレーションから判明した買い換えの有効性
実は、新しい機種に買い換えることで、電気代を抑えられる可能性があることをご存じですか?
電気製品の省エネ力は年々進化しているため、買い換えが、大幅な節電や電気代の節約につながるかもしれません。
とはいえ、具体的にどれくらい電気代の節約になるのか、イメージしにくいというのが正直なところ。
そこで、本記事では、環境省がインターネット上で、無料提供している電気代比較サービス、省エネ製品買い換えナビゲーション「しんきゅうさん」を使って、実際に新旧電気製品の電気代を、徹底比較していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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新旧電気製品の電気代を徹底比較!
環境省がインターネット上で提供している、省エネ製品買い換えナビゲーション「しんきゅうさん」では、省エネ家電への買い換えにより、どのくらい電気代を節約できるのかをシミュレーションできます。
今回は、製品の購入年やメーカー、型番などを入力することで、最新の省エネ家電と比較できる「かんたん比較」を利用して、エアコンと冷蔵庫の電気代を調査しました。
15年前・10年前・5年前に販売開始されたモデルと、「しんきゅうさん」サイト内で紹介されている、同メーカーの省エネランキング上位モデルとの比較結果をご覧ください。
エアコン
調査したエアコンは、以下の日立製3モデルです。
●2008年3月発売「RAS-LC22X」
●2013年3月発売「RAS-AS22C」
●2018年10月発売「RAS-X22J」
●2021年11月発売「RAS-X22MBK」※「しんきゅうさん」省エネランキング第1位
4製品ともに、冷房能力は2.2kwです。
「しんきゅうさん」のシミュレーション結果は、図表1のとおりです。
図表1
年間消費電力量 | 年間電気代 | 省エネランキング第1位の年間電気代との差額 | |
---|---|---|---|
RAS-LC22X (2008年3月発売) |
約958kWh | 約2万9700円 | △約1万2490円 |
RAS-AS22C (2013年3月発売) |
約760kWh | 約2万3560円 | △約6350円 |
RAS-X22J (2018年10月発売) |
約580kWh | 約1万7980円 | △約770円 |
RAS-X22MBK (2021年11月発売) |
約555kWh | 約1万7210円 | ―――― |
※「しんきゅうさん」シミュレーション結果より筆者作成
比較シミュレーションの結果、年間消費電力量は、機種の年代が古くなるほど大きくなり、15年前のモデルと省エネランキング1位のモデルとでは、年間電気代に約1万2490円の差が生じることが分かりました。
使用し続けることで老朽化が進み、消費電力量が増加する可能性もあるため、年数を重ねるほどこの差が広がっていくことも予想されます。
冷蔵庫
続いて、常に電源を入れた状態で使用する、冷蔵庫の電気代を調査しました。
●2008年購入 ※メーカー・型番選択項目なし
●2013年購入 ※メーカー・型番選択項目なし
●2018年9月発売「GR-P510FD(EC)」
●2021年4月発売「GR-T510FZ(ZH)」※「しんきゅうさん」省エネランキング第3位
「しんきゅうさん」では、2015年以前に購入した冷蔵庫の消費電力量や電気代は、特定のモデルではなく、一般社団法人日本電機工業会の資料をもとに、冷凍冷蔵庫の年度別・容積別に推定した数値が採用されています。
したがって、2008年・2013年購入と仮定した定格内容積501~550Lのモデルと、2018年・2021年発売の東芝のモデルとの比較結果を、図表2に示しています。
図表2
年間消費電力量 | 年間電気代 | 省エネランキング第1位の年間電気代との差額 | |
---|---|---|---|
2008年購入モデル | 約490kWh~540kWh | 約1万5190円~1万6740円 | △約7810円~9360円 |
2013年購入モデル | 約370kWh~410kWh | 約1万1470円~1万2710円 | △約4090円~5330円 |
GR-P510FD(EC) (2018年9月発売) |
約261kWh | 約8090円 | △約710円 |
GR-T510FZ(ZH) (2021年4月発売) |
約238kWh | 約7380円 | ―――― |
※「しんきゅうさん」シミュレーション結果より筆者作成
冷蔵庫もエアコンと同様に、新機種になるほど、年間消費電力量と年間電気代が少なくなっていきます。
電気製品の買い換えで電気代減! 節電対策で買い換えを検討するのもアリ
省エネ製品買い換えナビゲーション「しんきゅうさん」での調査の結果、古いエアコンや冷蔵庫を、最新の省エネモデルに買い換えることで、年間の電気代を大幅に抑えられる可能性があることが分かりました。
消費電力量は使用状況により異なるため、ご紹介した金額はあくまで参考値です。
しかし、古い電気製品を使用継続することで、電気代がふくらむことは十分に考えられますので、電気代を節約したいのならば、電気製品の買い換えも、選択肢の一つとなるでしょう。
出典
環境省 省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー