更新日: 2023.05.19 働き方
今月忙しくてずっと「昼休憩」をとれてません…「残業代」はもらえますか?
本記事では、どのような場合に昼休憩分の給与を請求できるのか、またその金額はどれくらいになるのかを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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昼休憩を取れていない場合、その分の給与は受け取れる?
労働者が昼休憩を取らずに働いた場合、それに対する給与の取り扱いについては、労働法によって規定されています。一般的に、昼休憩は労働時間には含まれないことが多いです。しかし、労働者が昼休憩を取らずに働いた場合、その時間は労働時間として扱われます。よって労働時間が増えた分の給与は、法定労働時間を超えた分の残業代として支払われることがあるといえるのです。
さらに、労働者が昼休憩を取らずに働いた場合には、法律的な問題も発生する可能性があります。例えば、労働法に違反することになり、労働者が勤務中に健康被害をこうむった場合には、会社に責任が問われることもあります。
また、昼休憩を取らずに働くことは、労働者の人権を侵害する可能性があり、法的に問題がある場合もあります。このような観点から、もし会社が残業代を支払わない場合は、労働者は労働基準監督署や弁護士に相談することも可能です。
また、会社の命令などで労働した場合だけでなく、休憩中に自分から労働をしていたとしても残業代が発生する可能性があります。これは、会社側に休憩をとらせるよう管理する義務があるためです。
ただし、十分に休憩ができる環境であるにもかかわらず一方的に労働をした場合は請求が認められない場合もあるため、労働者が昼休憩を取らずに働くことは個人的な判断で行うべきではないでしょう。労働法や会社の規定に従って、昼休憩を取ることが大切です。
1ヶ月の間昼休憩を取れていない場合の残業代は?
それでは具体的に、昼休憩分の残業代はいくら請求することができるのでしょうか。労働基準法によると、1日の労働時間は8時間以内、週の労働時間は40時間以内と定められています。また、1日の労働時間が6時間を超え8時間以下の場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は、少なくとも1時間の休憩を与えなければなりません。
1ヶ月間の労働日数が20日とした場合、1日あたりの労働時間が8時間であるとすると1ヶ月間の労働時間は160時間です。よって、このうち45分以上の昼休憩を取ることができなかった場合、160時間を超える分は残業時間としてカウントされます。
例えば、1ヶ月間で10日間昼休憩を取れなかった場合、10日分の休憩時間が労働時間に加算され、残業時間として扱われます。本来の1日の昼休憩時間が1時間だった場合は、10時間が労働時間に加算される計算です。この労働時間の合計が法定労働時間を超えた分に対して残業代を請求できることになります。
また、労働基準法によれば、法定労働時間を超えた時間に対しては法定労働時間の1.25倍以上の割増賃金を支払うことが義務付けられています。さらに法定労働時間を超えた時間が8時間を超える場合は、超過分に対しては1.5倍以上の割増賃金でなければなりません。
正しく昼休憩をとって健康的な業務を
昼休憩を労働にあてた場合でも、業務命令であれば残業代を請求することが可能だとわかりました。また、健康的に業務をするためには日々の休憩もとても大切です。昼休憩を取ることができない状況が続く場合には、労働条件の改善を求めることも必要かもしれません。昼休憩時間を確保するために、業務の見直しや業務の分担など、改善策を提案することも考えられるでしょう。
出典
厚生労働省 労働基準法に関するQ&A 労働時間・休憩・休日関係
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー