「縦型洗濯機」から「ドラム式洗濯乾燥機」に買い替えると電気代がやばい？ その差は年間「9730円」！

洗濯から乾燥までがスイッチ1つで完了する「ドラム式洗濯乾燥機」が注目されています。乾燥まで一気に終わらせられるのはとても便利ですが、電気代が跳ね上がりそうで購入をためらったり、せっかく購入しても乾燥機能を使わなかったりする人も多いかもしれません。電気代が高騰している今、どのくらいの電気代がかかるのか気になりますよね。
 
本記事では、「縦型洗濯機」と「ドラム式洗濯乾燥機」の電気代の差を比較します。

縦型洗濯機とドラム式洗濯機の性能の違い

縦型洗濯機とドラム式洗濯乾燥機、2つの電気代の差を比較する前に、それぞれの機能の特徴を説明します。
 

縦型洗濯機

縦型洗濯機は、洗濯機の底にある羽の回転により、衣類どうしをもみあわせて洗う「もみ洗い」が特徴です。衣類どうしがこすり合うので、ドラム式洗濯機に比べると、衣類が傷みやすくなります。乾燥機能がついていない機種も多く、洗濯のみを行うのが一般的です。
 

ドラム式洗濯乾燥機

ドラム式洗濯乾燥機は、ドラムを回転させることにより、衣類を上から下に落とすようにする「たたき洗い」が特徴です。洗浄液を循環させる洗い方なので、縦型洗濯機に比べると、使用する水の量が少なく済みます。洗濯だけではなく、乾燥まで一貫して行うことが可能です。
 

「洗濯」にかかる電気代の差は年間340円

縦型洗濯機の洗濯にかかる消費電力量は、一般的に1回の洗濯で約98Whです。電気料金が1kWhあたり31円とすると、1回あたり約3.0円です。年間を通じて毎日使用すると仮定すると、洗濯にかかる年間の電気代は約1109円となります。
 
一方、ドラム式洗濯乾燥機の洗濯にかかる消費電力量は、一般的に1回の洗濯で約68Whです。電気料金が1kWh当たり31円とすると、1回あたり約2.1円です。年間を通じて毎日使用すると仮定すると、洗濯にかかる年間の電気代は約769円となります。
 
その差は年間で約340円です。「洗濯のみ」にかかる電気代を比較した場合、ドラム式洗濯乾燥機のほうが安く済みますが、ほとんど差がないといえるでしょう。
 

「乾燥」にかかる電気代の差は年間1万70円

縦型洗濯機の場合、洗濯のみを行って、自分で洗濯物を干す場合が多いでしょう。この場合、乾燥にかかる電気代は0円です。
 
一方、ドラム式洗濯乾燥機の乾燥にかかる消費電力量は、一般的に1回の洗濯で約890Whです。電気料金が1kWhあたり31円とすると、1回あたり約28円です。年間を通じて毎日乾燥機能を使用すると仮定すると、乾燥にかかる年間の電気代は約1万70円となります。
 

年間の電気代の差は9730円

「縦型洗濯機で洗濯をして自分で干す」という生活から、「ドラム式洗濯乾燥機で洗濯をして、乾燥まで終わらせる」という生活に変えた場合で試算してみましょう。
 
洗濯と乾燥にかかるそれぞれの電気代の差を合わせると、ドラム式洗濯乾燥機を使用したほうが年間の電気代は9730円高くなります。一般的な家庭で洗濯から乾燥までを一貫して済ませた場合、電気代は約1万円高くなると見込んでおくとよいでしょう。
 
今回の記事では、あくまで「電気代」のみに焦点を当てて解説しました。使用している機種や使用状況によって電気代は異なってきます。また、水道代や本体価格にも大きな差がありますので、購入を検討している際は、ご家庭の生活スタイルや予算に合わせて、より適切な選択をしましょう。
 

出典

公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A「カタログなどに載っている電気代はどのようにして算出するのですか？」
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー