更新日: 2023.04.26 働き方
【残業30時間はホワイト?】企業の平均残業時間と残業が少ない職種を紹介
日本の平均残業時間や残業を行うために締結して労働基準監督署に提出する36協定、さらには残業が少ない職種をくわしく調べてみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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2021年の『平均残業時間』
2021年に厚生労働省が公表した一般労働者の平均残業時間は、13.2時間と公表されました。出勤日数の平均が19.5日であり、残業時間を1日あたりに直すと、所定内労働が約7.6時間、残業が約40分と計算できます。月に残業する時間が残業30時間の企業の場合は、厚生労働省が公表した平均残業時間と比較すると多く、ホワイト企業とはいえないでしょう。
時間外労働・休日労働をおこなうためには36協定の締結が必要
労働基準法では労働時間の限度が定められており、1日8時間までもしくは週に40時間までの労働とされています。休日も法律で定められており、毎週少なくとも1回は設ける必要があります。上記の法律を超えるためには、下記に定められた2つの申請を行う必要があります。
● 労働基準法第36条に基づく36協定の締結
● 所轄労働基準監督署⻑への届出
36協定の締結には、時間外労働を行う業務の種類や、時間外労働の上限を決める必要があります。労働時間は、1日8時間以上もしくは週に40時間以上と定められていますが、費用がかかる場合に36協定を締結して規定労働時間を超えて働くことができます。
残業時間が少ない職種3選
残業時間が少ない職種は魅力的であり、ライフワークバランスを考えると重要な点です。ここでは残業時間が少ない職種を3つあげます。
事務職
デスクワークの事務職は残業時間が少なく、ホワイトな職種の1つといえます。残業時間が少ない理由は、毎日の仕事量がある程度決められているため、ワークライフバランスが取りやすく、残業時間がない時期がある企業もあります。
事務職の場合は会議や、他企業との打ち合わせに出席する回数も少なく、緊急で会議が予定に組み込まれるといった可能性が低い職種です。事務職は緊急な会議がない限り、毎日の仕事量がおおよそ決められているため、残業が少ない職種といってもいいでしょう。
工場作業
工場勤務は、交代制勤務が多いことや、勤務シフトが細かくシステム化している点が残業時間を他の職種よりも少なくしています。大企業では、勤務シフトが細かく決められているため残業時間が少ないですが、中小企業だと残業が残っている場合もあります。
残業時間が少ない企業を探す際には、交代制勤務やシフト制を採用しているといったことを確認する必要があります。交代勤務とシフトが明確に決められている工場勤務は、残業時間が少ない可能性があるため、就職を検討しましょう。
医療事務
医療事務は診察時間が定められているため、残業時間があっても短くホワイトな職種の1つとしてあげられます。医療事務の主な仕事は受付や窓口で保険証を預かることや診療報酬点数に基づいた会計、患者さんからの電話対応といった多岐にわたります。
残業が短く、ライフワークバランスが取りやすいため、女性を中心に人気が高いです。医療事務は勤務時間が主に診察時間内であるため、残業時間が短い職業です。
まとめ
平均残業時間は一般労働者の場合だと13.2時間であり、平均30時間は長時間であることが分かります。労働基準法では1日8時間までもしくは週に40時間までの労働と定められており、これ以上の労働は36協定を締結して労働基準監督署へ届け出る必要があります。
残業時間が少ない職業では、事務職や工場勤務といったあらかじめ作業時間や量が決められている職業が多いことが分かります。残業時間が長くてつらいと感じている場合は、ライフワークバランスを考えた上で転職を検討するといったことも視野に入れて無理なく働くことをおすすめします。
出典
厚生労働省 時間外労働の上限規制 わかりやすい解説
厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和3年分結果速報
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー