更新日: 2023.04.25 貯金
【47歳独身男貯金ゼロ!】平均貯金額と65歳までに必要な貯金額を解説
65歳まで働くのが普通である現在、65歳までにどれだけの貯蓄が最低限必要なのかを、「家計の金融行動に関する世論調査〔単身世帯調査〕(平成19年以降) 各種分類別データ(令和4年)」の結果を基に解説します(以後「統計」といいます)。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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『40歳代の貯蓄額』の実態
40歳代といえば、会社では中堅どころで役職につく人もいるでしょう。責任のともなう仕事も多く、仕事が最も充実する世代といえます。貯蓄をしたくても、交際費や自分自身にかけるお金も多いのが現状で、なかなかうまくいきません。
お金の問題は深刻です。そして、周りの人たちが自分と比べて、どれほど貯蓄があるのかが気になるものです。統計によれば、40歳代の単身者の貯蓄額は、平均値が657万円、中央値が53万円です。
より実態に近いのは中央値です。もし貯金がない人は、まずは貯蓄額として50万円、そして次に100万円と、段階的に目指しましょう。
40歳代独身の老後に関する意識
50歳代に近い人は年齢を意識することが多くなり、老後を遠くない将来に感じ始めるでしょう。特に独身なので、助けてくれる家族がいません。それで老後への不安を感じやすいでしょう。
統計によれば、40歳代独身の86.7%が「老後が心配である」と答えています。老後が心配な理由は、以下の通りです(複数回答あり)。
●十分な金融資産がない 76.5%
●年金や保険が十分ではない 48.4%
●現在の生活に余裕がなく、準備が不足している 30.2%
●物価の上昇など不安要素がある 27.0%
●退職一時金が十分ではない 21.4%
65歳までに必要な金額とは?
上記のように、多くの40歳代独身は、将来についての経済的な不安を抱えています。通常働いている人の多くは、65歳になる頃まで勤務するべきでしょう。
したがって、65歳をむかえるまでに、老後の備えをしておくべきです。では、最低でもどれくらいの金額を蓄えておけばいいでしょうか?
「総務省統計局 2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果」を基に解説します。
例えば、70歳代の単身男性の収支額は次の通りです(支出は統計の小数処理で多少の誤差あり)。
収入 社会保障給付 14万9802円
支出 16万2603円
●非消費支出 1万9249円
●食料 3万1825円
●外食 8745円
●住居 1万3045円
●水道光熱 1万1755円
●家具・家事用品 4587円
●被服 2437円
●保険医療 9605円
●交通通信 1万7489円
●教養娯楽 1万9496円
●交際費 9175円
●その他(交際費を除く) 1万5338円
上記の通り、支出の方が収入よりも高くなる傾向が起こりやすいのです。1ヶ月あたり1万3000円程度不足する計算となります。さらに上記の支出以外にも、介護費用など500万円、その他で100万円が必要となるのでしょう。65歳から90歳まで(平均寿命が80歳程度であるため)の費用と仮定して考えれば、およそ1000万円の貯蓄は必要です。
ちなみに女性の場合、月々に必要な金額が多少高くなるため、1300万円は必要でしょう。
まとめ
40歳代の独身男性が将来を見据えるとき、老後を安心して生活できるか心配になるものです。特に家族が共に生活をすることがないため、自力で計画・行動し、収入を得て自分の家計を守る必要があります。そのために、資金を積み上げていくための現実的な目標を立て、具体的に実行していきましょう。
出典
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査〔単身世帯調査〕(平成19年以降) 各種分類別データ(令和4年)
金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査2022年」〔単身世帯調査〕
総務省統計局 2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー