更新日: 2023.04.24 働き方
転職先で仕事がありません…雇われてるだけ「ありがたい」と思うべきですか?
そこで、転職先で仕事がない場合、どのような状態だったらパワーハラスメントにあたるのか、また、その場合の対処法について紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
職場におけるパワーハラスメントとは
厚生労働省では、職場におけるパワーハラスメントは、働く人が能力を発揮することを妨げたり個人の人格や尊厳を傷つけたりする行為であるため、許されるものではないとしています。また、厚生労働省の定義によれば、パワーハラスメントとは、優越的な関係を背景として業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動を行うことで、労働者の就業環境が害されている状態のことです。
優越的な関係を背景としている状態は、上司だけではなく同僚や部下であっても該当する人の協力なしには業務が成り立たない場合、集団で行われ、抵抗したり拒絶したりすることが難しいと考えられる場合も該当します。
また、業務上必要かつ相当な範囲を超えた状態は、社会通念上に照らして業務に関係ない言動や、業務の目的から著しく外れる言動などです。さらに、これらの言動によって労働者が精神的苦痛を感じ、能力を発揮できないなど、就業する上で見過ごせない状態になっていることが条件となっています。
過小な要求によるパワーハラスメントとは
パワーハラスメントの類型には6種類あり、「過小な要求」はその中の1つです。例えば、該当者に管理職を辞めさせるために誰でもできるような仕事を与えること、気に入らない労働者には仕事を与えないことなどが該当します。一方、労働者の能力に応じて与える業務内容や業務量を一定程度少なくすることは、過小な要求にはあたりません。
一般的に、業務経験を積むと知識や技術が向上し、効率良く業務をこなすことができるようになったり責任のある仕事を任されるようになったりするものです。経験を積んだのに以前よりも簡単な仕事が与えられたり業務量を減らされたりする際は、明確な理由を提示される必要があります。客観的な理由なしに業務量を減らされた場合は、過小な要求にあたる可能性が出てきます。
過小な要求によるパワーハラスメントにあった場合の対策
過小な要求によるパワーハラスメントを受けていると感じた場合は、被害を受けた人が証拠を残すことが大切です。ICレコーダーで音声記録を残す、パワーハラスメントが行われた日時や内容、場所、相手をノートに記録しておくと証拠になります。
パワーハラスメントによって通院している場合は、診断書を受け取りましょう。証拠を残しておけば、関係機関に相談する際にアドバイスを受けやすくなります。また、被害の程度がひどく、裁判所に損害賠償請求を行う際にも、証拠の提出が必要です。
過小な要求によるパワーハラスメントに悩む場合は、社内にある相談窓口に相談しましょう。社内で相談しづらい場合は外部の相談機関を利用する方法があります。各都道府県の労働局にある総合労働相談コーナーや、都道府県労働委員会、都道府県庁労政主管課、法テラス、法務局や地方法務局にあるみんなの人権110番などで相談が可能です。
パワーハラスメントを受けていると感じた場合は状況の改善を目指そう
明確な理由なしに仕事を与えてもらえない、能力より低い仕事しか与えられない場合は、過小な要求のパワーハラスメントを受けている可能性があります。精神的苦痛から心身に不調をきたしている場合は、一刻も早く状態を改善することが大切です。
社内の相談窓口や社外の相談機関に相談してみましょう。その際に、実際にどのような被害を受けたのかを記録として残しておき、証拠として示せることがポイントです。関係機関に相談しても改善の兆しが見られない場合は、転職も視野に入れましょう。
出典
厚生労働省 職場におけるパワーハラスメント対策が事業主の義務になりました!
厚生労働省 あかるい職場応援団 ハラスメントの類型と種類
厚生労働省 あかるい職場応援団 相談窓口のご案内
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー