更新日: 2023.04.20 その他家計
家賃を抑えるため「築32年」の物件を検討中です。「木造」でなければ大丈夫でしょうか…?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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築年数の古い物件を借りる際に気をつけるべき3つの注意点
築年数の古い物件を借りようとするときには、主に以下のような3つの注意点に気をつけるとよいでしょう。
・構造の劣化に注意する
築32年という年数が経っている物件を検討する際に重要なのは、建物の構造に目を向けることです。木造だけでなく、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物にも注意が必要です。それぞれの建物構造には特徴があり、築年数によってどのような劣化が起こるかが異なります。
木造建築物の場合、経年による劣化が進むと、耐震性や耐火性が低下します。また、木材に腐食が進んだり、シロアリによる被害があったりすることも懸念されます。これらの問題は、大規模な修繕が必要になることがあります。
一方、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物は、木造に比べて耐震性や耐火性が高いとされています。しかし、無条件に安心できるわけではありません。鉄筋コンクリート造の場合、劣化が進むと鉄筋がさびてしまい、強度が低下することがあります。また、鉄骨造の建物は、塗装の劣化や腐食によって耐用年数が短くなることがあります。
・法令への適合性に注意する
築年数が経っている物件を検討する際のもう1つの注意点は、法令による基準の変更です。例えば、建築基準法や消防法によって定められた基準が変更されることがあります。これによって、物件が古いために現行の基準に適合しない場合があるため、注意が必要です。
耐震性能に関しては、2023年時点で築年数が30年程度であれば、1981年に施行された「新耐震基準」は満たしていると考えられます。ただし、設計段階では基準を満たしていても、施工に問題がある場合も少なくありません。気になるのであれば、実際の建物を十分にチェックしたほうがよいでしょう。
・設備の劣化に注意する
築年数がたっている物件では、水回りや設備の劣化も懸念されます。メンテナンスにもよりますが、一般的には設備機器の寿命は20年程度といわれています。
物件によっては、給排水管の劣化により水漏れが発生したり、給湯器やエアコンの寿命が近かったりする可能性があるのです。これらの問題を解決するためには、大規模な修繕や設備の交換が必要になることがあります。
しかし、その費用は賃貸物件のオーナーや管理会社によって負担されることが多く、入居者には直接的な負担がかからないこともあるため、事前の確認が重要です。
快適な賃貸物件生活は事前の確認から
築32年の賃貸物件を検討する際には、建物の構造や法令の基準変更、設備の劣化など、さまざまな要素を考慮する必要があります。さらに、木造以外の建物であれば安心できるわけではなく、鉄筋コンクリート造や鉄骨造でも劣化に注意が必要です。これらの要素を総合的に判断し、事前にしっかり確認しながら物件を選ぶことで、快適な生活を送ることができるでしょう。
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部