更新日: 2023.04.09 貯金
手取り15万の新卒ですが「貯金」ができません…100万円貯めるにはどうすればいいいですか?
貯金できない理由と、まず100万円ためるために大切なことを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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新社会人の平均貯金額はどのくらい?
新社会人を含む20歳代はどのくらい貯金しているのでしょうか。
金融広報中央委員会が発表している「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降) 令和4年調査結果」の各種分類別データによると、金融資産を保有していない世帯を含めた金融資産保有額の平均は、20歳代は176万円(中央値は20万円)でした。金融資産保有額176万円のうち預貯金は87万円となっています。
平均値では約90万円、中央値ベースで考えると貯金額は20万円以下の世帯も多いことが分かります。
貯金できない理由は?
大卒初任給として、最初は月収20万円程度で新生活を始めることも多いです。では、同じくらいの給料を受け取り、給料以外に収入がない場合でも、貯金できる人とできない人に分かれるのはなぜでしょうか。
結論からいえば、支出が多いからです。収入が同じであれば、支出がどれだけ発生しているかによって貯金の有無や金額が決まるといっても過言ではありません。「そのようなことを言われても自分は無駄使いしているつもりは全くないし、これ以上は節約できない!貯金ができないのは収入が少ないのが原因ではないか」と思うかもしれません。
自分自身は無駄使いしているつもりは全くなかったとしても、支出が思っているよりも負担になっているケースもあります。特に、住宅費用(家賃)の影響は大きいです。
総務省統計局が発表している「2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果」では、世帯主の年齢階級別にみた消費支出において30歳未満の世帯は家賃割合が24.1%となっています。若年層を中心に割合が高いですね。
就職を機に地方から東京へ進出する人も少なくありませんが、例えば、東京都心の場合、ワンルームマンションでも家賃7万円以上することも少なくありません。共益費を含めた実質家賃が8万円を超えることもあります。月収20万円で実質的に家賃8万円のマンションに住んでいると、収入の40%が毎月家賃の支払いにあてられていることになります。
家賃以外にも以下のような支払いがあるパターンも多いですね。
・スマートフォンなどの通信費:1万円
・水道光熱費:2万円
・食費(外食を含む):6万円
・趣味娯楽費:3万円
月収20万円の場合、税金や社会保険料などを引いた後に残る手取り金額は低くなります。手取り金額は額面の約75%といわれることも多いですが、20万円の場合は15万円です。手取り金額15万円で家賃8万円だと、半分以上を家に支払うことになります。これでは、いつまでも貯金できません。
まず100万円ためるには?
この状況から脱却するためにも、まず固定費の見直しを行う必要があります。家賃は手取り金額の多くても30%以内におさえることを目指しましょう。15万円の場合は4万5000円です。
もし可能なら、遠方であっても家賃の安い地域から通勤することも検討してみましょう。多少通勤時間が長くなったとしても、家賃が6万円になれば、月2万円、1年間で24万円の貯金が可能になります。
そうして4年ほど過ごせば、ほかの支出が同じであっても100万円の貯金になります。そのくらい固定費、特に家賃の見直しは効果が大きいといえます。
まとめ
今回は、月収20万円の場合、まず100万円ためるために大切なことを解説しました。
収入が簡単に上がらない以上、特に固定費の見直しは必須です。家賃は毎月出ていくもので割合も大きいです。都心から離れた場所に住む、多少古くても家賃の安い物件に住むなど、できることから取り組みましょう。
出典
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降) 令和4年調査結果各種分類別データ
総務省統計局 2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部