更新日: 2023.04.01 貯金
「手取り19万」実家暮らしは月にいくら貯金できる?同じ手取りの都内1人暮らしと比較してみた
今回は、手取り19万円のケースで、都内1人暮らしと実家暮らしで貯金額にどの程度の違いがあるのかを紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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東京都内での単身世帯の消費支出はいくら?
手取り19万円で、月にいくら貯金できるかを知るには、毎月どの程度の消費支出があるのかを知らなければいけません。総務省統計局の「家計支出編」をみることで、単身世帯の消費支出の大まかな把握が可能です。
2022年の同調査によれば、大都市に分類される地域に住む単身世帯の消費支出は、1ヶ月で約17万円となっています。関東では約17万8000円となっているため、都内の単身世帯は18万円ほどを毎月支出しているとみてよいでしょう。このうち、住居にかかる費用は大都市で約2万6000円、関東で約2万9000円です。住居費用などを差し引いた毎月の支出は15万円ほどとなります。
・勤労世帯の消費支出はさらに多い
同調査では、単身世帯のうち勤労者のいる世帯に限定した結果も公表しています。それによると、大都市の消費支出は1ヶ月で約18万1000円、関東では19万7000円となっています。このうち住居にかかる費用は大都市で約3万3000円、関東で約3万9000円です。
数万円程度ではあるものの、勤労者世帯は消費支出が多く、単身世帯の平均を引き上げる要因となっています。東京都内といっても地域差はあるため参考程度となりますが、都内の1人暮らしは住居費用を考慮しない場合でも15〜16万円ほどの支出があると考えられます。
消費支出で大きな割合を占める家賃の相場
1人暮らしの場合、家を借りている人も多いでしょう。賃貸物件に住んでいるケースにおける実際の毎月の支出は15〜16万円に、さらに家賃を加えた額となります。アットホームホールディングス株式会社が公表している「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向によると、東京23区において30平方メートル以下の物件の家賃は約8万9000円です。
東京都下でも、同程度の面積の物件の家賃は約5万8000円となっています。これは2023年1月の賃貸マンション・アパートの平均家賃です。会社の寮ではなく、また、会社から家賃補助などを受けていない場合、これらの金額がそのまま毎月支出に加えられることになります。
手取り19万円の貯金額
都内の1人暮らしの場合、家賃を含めた総支出額は毎月20〜25万円ほどになります。もちろん、住むエリアや控除・補助の有無、生活水準などにより大幅に上下するでしょう。それでも、決して小さな支出とはいえません。もし実家暮らしであれば、これらの支出のうち、食費や光熱費、家賃などを支払わずに住む可能性があります。
家計調査では単身世帯の食料費は月に4万円ほど、光熱費が1万円ほどとなっているため、家賃と合わせて月に10〜15万円近くが節約できます。実家暮らしであれば、消費支出を毎月10万円以内に抑えることも十分に可能です。
結果、手取り19万円で実家暮らしの人は、毎月10万円から、多い人で15万円ほどの貯金ができる計算となります。一方で、都内で自分で家を借りて1人暮らしをしている人は、手取り19万円では毎月貯金をすること自体、非常に困難といえるでしょう。
手取り19万円でも実家暮らしであれば毎月10万円以上の貯金が可能
都内での1人暮らしは非常にお金がかかります。会社の寮に住むのではなく家賃補助などもなければ、毎月20万円以上の生活費が必要になる場合も少なくありません。
一方で、実家暮らしであれば食費や光熱費、家賃などが大幅に抑えられる可能性があります。これらの支出がすべて不要な場合、手取り19万円でも毎月10万円以上、多い人で15万円ほどの貯金が可能です。特段の理由がなければ、実家暮らしで貯金額を増やすのも賢い選択となるでしょう。
出典
総務省統計局 家計調査 1世帯当たり1か月間の収入と支出
アットホームホールディングス株式会社 2023年1月 全国主要都市の「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部