更新日: 2023.03.30 働き方

アルバイトは「有休なんてない」って本当ですか? 用事があるので休みたいのですが…

アルバイトは「有休なんてない」って本当ですか? 用事があるので休みたいのですが…
有給休暇は、法律で認められている労働者の権利です。2019年4月からは年次有給休暇を5日以上取得することが義務付けられました。それでは、アルバイトやパートタイマーでも有給休暇は取得できるのでしょうか?
 
そこで本記事では、有給休暇の付与日数について解説すると共に、アルバイトやパートタイマーでも有給休暇を取得できるのかについて紹介していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

「年次有給休暇」の付与

年次有給休暇(有休)は、一定の要件を満たす労働者に認められている権利です。その要件は、「半年間継続して雇用されていること」、「所定の労働日の8割以上出勤していること」、となっています。
 

半年間継続して雇用されていること

年次有給休暇の要件の一つが、「入社日から半年間継続して雇用されていること」です。「半年」の期間の中には、「試用期間」も含まれます。例えば、試用期間が2ヶ月だった場合、試用期間が終わってから4ヶ月たてば、要件を満たすことが可能です。
 

所定の労働日の8割以上出勤していること

「所定の労働日」は、雇用契約などによって定められている労働者が働かなければいけない日数です。この「所定の労働日の8割以上に出勤」していれば、要件を満たすことができます。例えば、所定の労働日が100日だった場合は、80日労働していれば、有給休暇の対象となります。
 

有給休暇の付与日数

有給休暇の付与日数は、週5日以上または月に30時間以上働いている場合と、週4日以下または月に30時間未満働いている場合、で異なります。
 

週5日以上または月に30時間以上働いている場合

週5日以上または月に30時間以上働いている場合は、半年で10日の有給休暇が付与されます。その後は1年ごとに付与されていくのが特徴です。
 
図表1


働き方・休み方改善ポータルサイト 労働者の方へを基に作成
 

週4日以下または月に30時間未満働いている場合

週4日以下または月に30時間未満働いている場合は、継続勤続年数や所定の労働日数によって付与される有給休暇が異なります。
 
図表2


働き方・休み方改善ポータルサイト 労働者の方へを基に作成
 

アルバイトやパートタイマーでも有給休暇を取得可能


アルバイトやパートタイマーでも有給休暇を取得することができます。年次有給休暇は、正社員だけでなく、アルバイトやパートタイマーなどすべての労働者の権利だからです。
 
例えば、年次有給休暇の要件を満たし、週に4日勤務を半年間続けている人で、年間の所定労働日数が121日から168日の場合は、5日の有給休暇を取得できます。
 
付与日数は働き方によって異なるので、ご自身の場合に当てはめて確認しておきましょう。有給休暇の取得を拒否された場合は、アルバイトやパートタイマーには有給休暇がないと「勘違い」していることが考えられます。その際は、再度申請し、場合によっては労働基準監督署などに相談することも検討してください。
 

自身の働き方の場合にあてはめて有給休暇を取得しましょう

本記事では、有給休暇の付与日数について解説すると共に、アルバイトやパートタイマーでも有給休暇を取得できるのかについて紹介してきました。年次有給休暇は労働者の権利なので、要件を満たせば平等に取得することができます。
 
付与される要件や付与日数を理解し、ご自身に合った働き方をしてください。有給休暇のトラブルがあった際は、場合によっては労働基準監督署などに相談することも考えましょう。
 

出典

厚生労働省 年次有給休暇とはどのような制度ですか。パートタイム労働者でも有給があると聞きましたが、本当ですか。
厚生労働省 年5日の年次有給休暇の確実な取得
働き方・休み方改善ポータルサイト 労働者の方へ
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集