更新日: 2023.03.27 その他家計

家計の「エンゲル係数」は平均どれくらい?

家計の「エンゲル係数」は平均どれくらい?
エンゲル係数とは、家計の消費支出に占める食費の割合を表した数値です。エンゲル係数がどのくらいなのかを参考にすると、家計の見直しが必要かどうかを判断しやすくなります。
 
また、昔と比べて給与がなかなか上がらない、物価高といった世の中で、エンゲル係数がどうなっているのか気になる人もいるのではないでしょうか。
 
本記事では、エンゲル係数の意味や計算方法、世帯主の年齢別、年収別、世帯人員別のエンゲル係数をまとめたので確認してみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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エンゲル係数とは?

エンゲル係数とは、家計の消費支出に対して食費の割合がどれくらいなのかを表した数値です。エンゲル係数は以下の計算式にて算出します。
 
・エンゲル係数(%)=食費÷消費支出×100
 
エンゲル係数から、家計の消費支出のうち食費にお金をかけすぎているかどうかの判断が可能です。家計の見直しにもつながる数値といえるでしょう。

 

世帯主の年齢別・年収別・世帯人員別のエンゲル係数

2022年の2人以上の世帯について、世帯主の年齢別、世帯年収別、世帯人員別に、消費支出と食費、エンゲル係数をまとめたものをみてみましょう。まずは、世帯主の年齢別です。
 
【図表1:世帯主の年齢別(2022年)】

    

世帯主の年齢別
世帯主の年齢 消費支出 食費 エンゲル係数
平均 29万865円 7万7474円 26.6%
~34歳 25万8471円 6万3331円 24.5%
35~39歳 27万7788円 7万6739円 27.6%
40~44歳 30万6598円 8万3398円 27.2%
45~49歳 33万3195円 8万3368円 25%
50~54歳 36万7076円 8万3894円 22.9%
55~59歳 35万2056円 8万3894円 23.9%
60~64歳 31万1478円 8万2527円 26.5%
65~69歳 28万9003円 7万9334円 27.5%
70~74歳 25万4815円 7万4855円 29.4%
75~79歳 23万7366円 7万1498円 30.1%
80~84歳 22万59円 6万6371円 30.2%
85歳~ 20万7772円 6万2835円 30.2%

 
50~54歳までは消費支出と食費は増加しているのに対し、55歳以降になると減少していく傾向です。エンゲル係数については、40~44歳までが高く45~49歳でいったん低下しますが、その後60~64歳から再び高くなり、最高水準は80歳~の30.2%となります。
 
次の世帯年収別でみてみましょう。
 
【図表2:世帯年収別(2022年)】

    

世帯年収別
世帯主の年収 消費支出 食費 エンゲル係数
平均 29万865円 7万7474円 26.6%
200万円未満 16万1170円 5万2569円 32.6%
200~250万円 18万7295円 5万8698円 31.3%
250~300万円 19万6911円 6万1679円 31.3%
300~350万円 22万3809円 6万6504円 29.7%
350~400万円 23万6584円 6万9892円 29.5%
400~450万円 25万5079円 7万3157円 28.7%
450~500万円 26万2172円 7万4711円 28.5%
500~550万円 26万8083円 7万3146円 27.3%
550~600万円 26万9749円 7万4793円 27.7%
600~650万円 28万4780円 7万6287円 26.8%
650~700万円 29万7988円 7万8337円 26.3%
700~750万円 30万3956円 8万1772円 26.9%
750~800万円 30万6489円 8万3517円 27.2%
800~900万円 34万7923円 8万8056円 25.3%
900~1000万円 38万4580円 8万9512円 23.3%
1000~1250万円 42万2121円 9万7141円 23%
1250~1500万円 45万476円 10万2045円 22.7%
1500万円以上 53万7898円 11万5072円 21.4%

 
年収が高くなるほど消費支出と食費は高いですが、エンゲル係数は年収800万円を超えるあたりから低くなっている傾向です。
 
最後に、世帯人数別でみてみましょう。
 
【図表3:世帯人員別(2022年)】

    

世帯人員別
世帯人員 消費支出 食費 エンゲル係数
平均 29万865円 7万7474円 26.6%
2人 25万5318円 6万7573円 26.5%
3人 30万4339円 8万554円 26.5%
4人 33万355円 8万8102円 26.7%
5人 35万7187円 9万6968円 27.1%
6人以上 36万1307円 10万7578円 29.8%

世帯人員が2~4人のエンゲル係数は26.5~26.7%となっており、それぞれに大きな差が出ていない状況です。5人で27.1%、6人以上で29.8%と、世帯人数が増えるごとにエンゲル係数が高くなっていきます。

 

エンゲル係数を確認して食費の見直しにつなげよう

総務省統計局の「家計調査家計収支編」によると、2022年の2人以上の世帯のエンゲル係数は、平均26.6%となっています。
 
世帯主の年齢別でみると、エンゲル係数は一定の年齢まで上昇した後に低下し、その後また高くなる傾向がみられ、世帯年収別でみた場合、世帯年収が800万円を越えたあたりからエンゲル係数が低下していく傾向がみられます。また世帯人員別では、世帯人員が5人以上になると、人員数が増えるごとにエンゲル係数が高くなるようです。
 
自身の家庭の食費はどのくらいなのか、エンゲル係数はどのくらいなのかを一度計算してみて、一般的な平均数値と比較してみましょう。その上で、食費や家計の見直しを行ってみてください。

 

出典

総務省 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯(2022年)より 表番号 2-3、3-1、3-2
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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