更新日: 2023.03.23 その他家計

【家庭菜園】「ミニトマト」「ピーマン」「なす」は食費節約効果が高い? 家庭菜園を「黒字」にするコツを紹介

【家庭菜園】「ミニトマト」「ピーマン」「なす」は食費節約効果が高い? 家庭菜園を「黒字」にするコツを紹介
暖かい季節になると、ホームセンターなどの店頭に野菜苗が並ぶようになります。趣味として、もしくは家計の助けとして、ベランダや庭での家庭菜園に挑戦したいと思っている方も多いのではないでしょうか。
 
本記事では、食費節約効果を期待して家庭菜園を始めようと思っている人に向けた内容を解説します。初心者でも育てやすい野菜を優先的に紹介しますので、野菜作りの経験がないために踏み出せなかった人も、ぜひ参考にしましょう。

執筆者:桜下あかり()

たくさん収穫できて育てやすい! おすすめの野菜を紹介

まずは、食費節約効果が期待できて育てやすい、おすすめの野菜を紹介します。

ミニトマト

ピーマン

なす


 
以下で、それぞれ詳しく解説します。
 

ミニトマト

ミニトマトは丈夫で育てるのが簡単な上、収量の多さが魅力の家庭菜園の定番です。品種と生育の背丈にもよりますが、1~2株ほどあれば一般家庭にとって、じゅうぶんな量が収穫できるでしょう。
 
東京都中央卸売市場の発表によると、2022年7月のミニトマトの平均価格は1キログラム592円です。例えば、ミニトマト2株を育てるためにかかる経費が、プランター500円・培養土500円・トマト苗2本600円・肥料300円・支柱400円だとすれば、コストの合計は2300円となります。
 
ミニトマトの小売価格との差異や、栽培にかかる水道代などは無視した上で、上記の場合は約3.9キログラム以上のミニトマトを収穫できれば食費節約に成功したといえます。ミニトマト1個あたりの重さを20グラムとすると、1株あたり98個を収穫できれば、もとが取れる計算です。
 

ピーマン

夏野菜の代表であるピーマンは、1株あたりの収穫量が多く、炒め物やスープなど幅広い料理に気軽に使えるのがうれしいポイントです。ピーマン3~4株ほどが順調に育てば、一般家庭にとって十分な量の収穫が期待できます。
 
東京都中央卸売市場の発表によると、2022年7月のピーマンの平均価格は1キログラムあたり417円です。例えば、ピーマン4株を育てるために必要な費用が、プランター500円・培養土500円・ピーマン苗1000円・肥料1000円だとすれば、コストの合計は3000円となります。
 
ピーマンの小売価格との差異や、栽培にかかる水道代などは無視した上で、上記の場合は7.2キログラム以上のピーマンを収穫できれば食費節約に成功したといえます。ピーマン1個あたりの重さを40グラムとすると、1株あたり45個を収穫できれば、もとが取れる計算です。
 

なす

なすも代表的な夏野菜で、収穫シーズンを通じて多くの実を収穫できます。なすが2~3株ほど順調に生育すれば、一般家庭で食べるには、じゅうぶんな量を収穫できるでしょう。また収穫が始まったら、たまに少しずつ肥料を足すことで、長く収穫を楽しめます。
 
東京都中央卸売市場の発表によると、2022年8月のなすの平均価格は1キログラムあたり281円です。例えば、なす3株を育てるために必要な費用が、プランター750円・培養土750円・なす苗750円・肥料750円だとすれば、コストの合計は3000円となります。
 
なすの小売価格との差異や、栽培にかかる水道代などは無視した上で、上記の場合は10.7キログラム以上のなすを収穫できれば食費節約に成功したといえます。なす1個あたりの重さを150グラムとすると、1株あたり24個を収穫できれば、もとが取れる計算です。
 

家庭菜園の初心者は必見! 家庭菜園を黒字にするコツとは

新鮮な野菜を好きなときに収穫して食べられることも家庭菜園の大きな魅力ですが、せっかく時間と手間をかけて挑戦する菜園なので、できたら食費節約も達成したいですよね。そこで家庭菜園を収支の面で黒字にするために、押さえておきたいポイントを紹介します。

・初心者は種からではなく苗から挑戦した方が成功しやすい
・肥料は適切に与える
・なれてきたら収穫した野菜から種取りをして来季に備える

野菜は発芽してから苗として安定するまでが不安定な状態です。そのため野菜づくり初心者であればあるほど、苗の状態で売られている野菜を買ってきて育て始めることをおすすめします。
 
また、肥料を使わなければコストは抑えられますが、その分の収穫量は減ることを覚悟しましょう。家庭菜園で食費節約をかなえるためには、できるだけ長い期間、多くの量の野菜を収穫することがポイントです。そのため、続けやすさを重視して手間のかからない野菜を選ぶことも賢い選択肢といえるでしょう。
 
野菜作りになれてきたら、収穫した野菜から種を採取し、次のシーズンの栽培に活用するのもおすすめです。苗代を節約できるメリットのほかに、自分の育てた野菜が代々命をつないでいくようすを見るのも感慨深いものがあります。
 
この機会に家庭菜園にチャレンジして、食費節約効果と合わせて、自分なりの楽しみ方を見つけてみてはいかがでしょうか。
 

出典

東京都中央卸売市場 市場統計情報(月報・年報)
 
執筆者:橋本華加
2級ファイナンシャルプランニング技能士

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