更新日: 2023.01.19 家計の見直し
冬の電気代を節約する方法は? 光熱費の値上げに備えて再確認!
この記事では、電気代を抑えるために個人が家庭で実践できる節約術を紹介します。手軽にできるものからチャレンジしてみてください。
執筆者:馬場愛梨(ばばえり)
ばばえりFP事務所 代表
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。
過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。
冬の電気代を節約するポイント
冬は1年の中でも特に電気代が高くなりやすい季節です。資源エネルギー庁が公開しているデータによれば、冬場の家庭のなかで特に電力消費量が多いのは以下のような家電です。
1位:エアコン等 (32.7%)
2位:冷蔵庫 (14.9%)
3位:給湯 (12.5%)
(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「平成30年度電力需給対策広報調査事業」)
寒さが厳しい時期は、上記3つだけで1日の電力消費量の約6割を占めます。節電を考えるなら、まずはエアコン・冷蔵庫・給湯器をうまく攻略するのが効果的でしょう。
エアコンの節電
家庭での電力消費量が最も多い家電は「エアコン」です。ほんの少し使い方を変えるだけでも、以下のとおり節電&電気料金の節約が可能です。
●毎日、設定温度を1度下げる……ひと冬で約1430円の節約に!
●毎日、使用時間を1時間短くする……ひと冬で約1100円の節約に!
(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」)
暖房が必須の寒い地域でも、以下のような工夫で効率よく暖められます(一例です)。
●室外機の周りに物を置かない
●月1~2回フィルターを掃除する
●窓からの冷気をできる限りカットする……厚手のカーテンをするなど
●湿度を上げて体感気温アップ……加湿器を併用するなど
●空気を循環させて効率アップ……扇風機やサーキュレーターを併用するなど
このほか、軽くて防寒性の高い服を重ね着したり、こたつや電気あんかなどより消費電力の少ない暖房器具を活用したりすることももちろん有効です。
冷蔵庫の節電
続いて冷蔵庫です。こちらも以下のようなささいな行動で電気代が変わってきます。
●冷蔵庫内に物を入れすぎない
……詰め込んだ状態→半分にすると、年間で約1360円節約!
●設定温度を下げる
……「強」→「中」にすると、年間で約1910円節約!
(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」)
扉を開く回数や時間を減らす、熱いものは十分冷ましてから入れる、冷蔵庫の上や側面をふさがないよう適切に隙間を空けて設置する、なども節電につながります。
給湯器の節電
先述の資源エネルギー庁のデータで、給湯器が占める電力消費量の割合を見てみると、冬場(12.5%)は夏場(6.1%)の2倍以上にもなります。ガス給湯器にも電気代がかかっています。例えば以下のような工夫を心がけてみましょう。
●使わないときは電源オフにする(コンセントは抜かない)
●食器を洗うときの水温を少し下げる
●お風呂はなるべく時間をあけずに入る(お風呂のフタを使って水温低下を防ぐのも◎)
●最新の省エネタイプの給湯器(エコキュート、エネファーム、エコジョーズなど)を選ぶ
おわりに
2023年4月以降に電気料金を値上げする、と発表している大手電力会社もあります。家計を守るためとはいえ「エアコンを一切つけない」という極端すぎる節約は、快適性や健康を大きく損なってしまう可能性もあります。
一見地味でささやかな節約も「ちりも積もれば山となる」です。できることから少しずつ習慣化して、コツコツと節電を続けていきましょう。家電の使い方を工夫するほか、電気の契約(料金プラン)を見直してみるのもおすすめですよ。
出典
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト
経済産業省資源エネルギー庁 平成30年度電力需給対策広報調査事業(2020年3月31日)
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表