更新日: 2023.01.13 貯金
貯金は「手取りの3割」が理想? 実際みんないくら貯めてるの? 預貯金割合は「20代」がもっとも高いという結果に!
貯蓄額は多いに越したことはありませんが、普段の生活を圧迫してしまうようでは本末転倒になります。他の人がどれくらい貯蓄を行ってくるかも気になるところです。
そこで、平均的には手取りの何割くらいを貯蓄に回しているのか、世帯の人数別、世帯主の年代別に分けて検証してみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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勤労世帯の手取りに対する預貯金割合の平均
総務省の「家計調査2021年」によれば、勤労世帯の可処分所得の平均は42万6022円、預貯金純増は13万5531円となっています。
可処分所得とは、実収入から社会保険料や所得税・住民税などを差し引いた所得、自由に使えるお金のことで、手取りと同じ意味です。手取りに対する預貯金割合の平均は約31.8%となっています。
ちなみに、平均的な実収入は52万2573円、世帯人員は2.52人、有業人員は1.52人、世帯主の平均年齢は47.9歳です。
世帯の人数別に見た手取りに対する預貯金割合
先の調査統計を世帯人員数に見た貯蓄割合を見てみましょう。1人の場合は手取りが29万2157円、預貯金純増が10万2476円、預貯金割合は約35%です。
2人の場合は手取りが42万7631円、預貯金純増が14万1166円、預貯金割合は約33%になります。3人の場合は手取りが48万6725円、預貯金純増が13万8467円、預貯金割合は約28.4%です。
4人の場合は手取りが54万2133円、預貯金純増が16万8544円、預貯金割合は約31.1%になります。
5人の場合は手取りが53万5274円、預貯金純増が17万4931円、預貯金割合は約32.7%です。6人以上の場合は手取りが57万896円、預貯金純増が17万8500円、預貯金純増は約30.6%になります。世帯人員で見ると、1人世帯の貯蓄率が高いことが特徴的です。
また、持ち家率は世帯人数1人(一人暮らし)が最も少なく、世帯人数が多くなるほど多くなり、家賃・地代を支払っている世帯の割合は世帯人数が多くなるほど少なくなっています。
世帯主の年代別に見た手取りに対する預貯金割合
次に、世帯主の年齢別の貯蓄割合を見てみましょう。20代では手取りが30万8056円、預貯金純増が13万6345円、預貯金割合は約44.3%です。30代は手取りが40万7977円、預貯金純増が13万5366円、預貯金割合は約33.2%です。
40代は手取りが49万4166円、預貯金純増が15万7255円、預貯金割合は約31.8%です。50代は手取りが48万2767円、預貯金純増が14万9472円、預貯金割合は約31%です。
60代は手取りが36万2482円、預貯金純増が9万2935円、預貯金割合は約25.6%です。70代以上は手取りが28万4526円、預貯金純増が8万3379円、預貯金割合は約29.3%です。
預貯金割合は20代が圧倒的に高く、次いで30代が高くなっており、60代以上になるとそれまでより少なくなる傾向です。
20代はシングルが多く、30代は結婚しても子どもがいないか、子どもの年齢が低く、教育費にさほど大きな負担がかからないので多めに貯金ができているのではと考えられます。
持ち家率は20代が圧倒的に少なく、30代以降60代までは年代を追うごとに増加傾向にあり、家賃・地代を支払っている世帯の割合は20代が最も多く、60代までは年代を追うごとに減少傾向です。
平均的には手取りの3割程度貯蓄している
手取りに対する貯蓄割合の平均は3割程度になり、高いと感じる人もいるかもしれません。平均値は年収の高い人や持ち家などで住宅に関する出費がそれほど多くない人も含まれた結果なので、実際の貯蓄割合はもう少し低くなる可能性があります。
月々いくら貯蓄できるかは家族構成などによっても違ってきます。ですから、平均は参考程度にとどめ、無理のない貯蓄計画を立てることが大切です。
出典
総務省統計局 家計調査2021年統計表世帯人員・世帯主の年齢階級別
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部