更新日: 2022.11.29 働き方
「高年収」×「残業が少ない」、ホワイトな業種はなに?
働き方改革で長時間労働が見直されているものの、残業時間が減ると年収も減るケースが多く見られます。
そのような中で「高年収」かつ「残業が少ない」会社は存在するのでしょうか。存在するとすればどの業界を探せばよいか、以下では、高年収で残業の少ない業種について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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高年収で残業の少ない業種のトップは金融業・保険業
厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、高年収で残業時間が少ない業種としては、全16業種のうち下記の4つがあります。
・金融業・保険業
・不動産・物品賃貸業
・卸売業・小売業
・鉱業・採石業等
具体的に数値を見てみると次の通りです。以下では、全産業の一般労働者の平均残業時間よりも残業時間が少ない業種を、給与の高い順に並べています。
・全産業平均:月収35.7万円、残業13.8時間
・金融業・保険業:月収41.6万円、残業13.2時間
・不動産・物品賃貸業:月収 38.1万円、残業13.6時間
・卸売業・小売業:月収36.8万円、残業11.2時間
・鉱業・採石業等:月収36.4万円、残業10.6時間
・医療・福祉:月収33.3万円、残業6.9時間
・複合サービス事業:月収32.3万円、残業9.4時間
・生活関連サービス等:月収29.4万円、残業10.4時間
全産業平均より高い収入で残業も少ないのは、先にも触れた通り「金融業・保険業」「不動産・物品賃貸業」「卸売業・小売業」「鉱業・採石業等」の4業種のみです。特に金融業や不動産業といえば、給与はいいものの仕事内容がハードなイメージもありますが、統計で見ると、残業時間は全産業平均より少ない水準となっています。
なお、上記の「複合サービス事業」とは郵便局や農業協同組合などのこと、「生活関連サービス等」とはクリーニングや理・美容、温浴施設、家事代行業などのことを指します。
民間調査で見ても金融業の残業時間は少なめ
上で見たデータは、企業から国へ申告するデータのため、リアルな残業時間が反映されているかどうか疑問に思う人も多いのではないでしょうか。そこで残業時間について民間調査のデータも参照してみましょう。
パーソルキャリア株式会社が運営する大手転職情報サイトdodaによる「90職種別の残業時間ランキング」を見ると、残業時間の少ない上位職種は次の通りです。
・秘書/受付:10.5時間
・医療事務アシスタント:10.5時間
・営業事務アシスタント:11.1時間
・金融業界の代理店営業:11.4時間
・一般事務アシスタント:11.8時間
・金融事務アシスタント:12.3時間
・経理/財務事務アシスタント:12.5時間
・薬事:12.6時間
・金融業界の個人営業:13.4時間
・MR:13.7時間
・企画/マーケティング関連事務アシスタント:13.7時間
dodaのデータで見ても、金融業界の仕事が残業時間の少ない上位業種にエントリーしています。民間調査においても金融業の残業時間は少ない傾向です。
ホワイトな業種でさらに働きやすい環境を得るには
高収入で残業の少ないホワイトな業種には、「金融業・保険業」「不動産・物品賃貸業」「卸売業・小売業」「鉱業・採石業等」の4つがあると分かりました。高収入で残業が少ないというのは、働き手にとってとても魅力的な条件といえます。
なお、これらの業界で実際に働く会社を探す場合には、給与や残業時間だけでなく、離職率や有給消化率、育児休暇取得率といった指標も参考にすると、さらに働きやすい会社を見つけられるかもしれません。
出典
厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和4年9月分結果速報等
パーソルキャリア株式会社 doda 平均残業時間の少ない仕事・多い仕事は?90職種別の残業時間ランキング
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部