更新日: 2022.11.12 貯金

引き出されなかった「休眠預金」。どんなことに利用される?

引き出されなかった「休眠預金」。どんなことに利用される?
「休眠預金」という言葉は聞いたことがあるものの、具体的にどのようなものを指すのかよく分からない人も多くいるでしょう。2018年に「休眠預金等活用法」が施行されたことで、休眠預金が放置されているとどうなるのか気になっている人もいるかもしれません。
 
本記事ではそのような人々に向けて、休眠預金とはどのようなものなのか、どのようなことに利用されるのかなどについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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休眠預金について知ろう

ここでは、休眠預金とは何か、そもそもどのような流れで休眠預金となるのかをはじめ、休眠預金になるとどうなるのかなどについて解説します。
 

・休眠預金とは

「休眠預金」とは、2009年1月1日から10年以上、入出金などの取引がない口座のことです。ただし、預金であればすべて対象になるわけではありません。具体的に休眠預金の対象となるのは普通預金や通常貯金、定期預貯金をはじめ、当座預貯金や信託銀行の金銭信託などが挙げられます。
 
一方、休眠預金の対象とならない預金の種類としては、外貨預貯金や譲渡性預貯金、仕組預貯金などのほか、2007年10月1日以前に郵便局に預けた定期性の郵便貯金も含まれます。
 
なお、休眠預金は、10年以上取引が確認できなければ自動的に認定されるわけではありません。休眠預金に分類されるまでには、「9年以上取引がなく、口座の残高が1万円以上残っている人」に対して金融機関が郵送やメールなどで、その旨を通知します。その通知を受け取れた人の預金はその後10年間は休眠預金の対象とはなりません。
 
一方、宛先不明などで通知が届かなかった場合には休眠預金の対象となり、順次移管が行なわれます。なお、預金が1万円に満たない場合は通知が行われずに休眠預金の対象に入ってしまうため、注意が必要です。
 

・休眠預金の活用方法

休眠預金として認定された預金は、さまざまな社会課題を解決するための民間活動に活用されることが、2018年に施行された休眠預金等活用法によって定められています。預金は金融機関から預金保険機構に移管され、NPOなどの民間公益活動を行う団体に渡る仕組みです。各民間団体を通じて、主に「子ども・若者支援」「社会困窮者支援」「地域活性化支援」といった3つの分野で活用されます。
 
具体的に「子ども・若者支援」としては、家庭内に課題を抱える子どもや若者の能力開発など。「社会困窮者支援」としては働くのが難しい人や社会的に孤立している人に対しての援助が挙げられます。「地域活性化支援」では安全に暮らせる地域づくりに活用されています。
 

・休眠預金は引き出せるのか

一度休眠預金として認定されても、金融機関で改めて手続きをすれば、口座のお金を引き出すことが可能です。引き出しに期限は設けられていないため、休眠預金になった場合は一度金融機関に相談するとよいでしょう。
 

休眠預金はさまざまな社会課題解決のために活用される

本記事で紹介したように、一定期間以上取引がない口座は休眠預金となり、「子ども・若者支援」「社会困窮者支援」「地域活性化支援」などの、社会課題を解決するために活用されます。もちろん休眠預金となってからも、自分の口座からお金を引き出すことは可能です。休眠預金になっている口座があり、引き出したいという場合は金融機関に相談してみましょう。
 

出典

政府広報オンライン 放置したままの口座はありませんか?10年たつと「休眠預金」に。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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