更新日: 2022.10.29 働き方
残業代は連続勤務時間や勤務時間帯によって変わる!
1日8時間・週40時間の法定労働時間を超えた際には通常の残業代が発生する一方で、時間外労働が月60時間を超えた際には異なる計算方法になります。今回は、残業代が連続勤務時間や勤務時間帯によってどのように変わるかについて解説していくので参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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残業手当の内容や計算方法について
残業手当の内容や計算方法については1日8時間・週40時間の法定労働時間を超えた際には1時間当たりの賃金に25%の残業割増賃金率を掛けた金額が支給されます。また、残業時間が月60時間を超えた際には残業割増賃金率は50%が適用されるため、自分の残業時間についてはしっかりと理解しておきましょう(※)。
※これまでは大企業だけに適用されていましたが、2023年4月1日からは中小企業にも適用されるようになります。そのため、中小企業で勤務していて月に60時間を超えた残業があるなら、支給される残業代も多くなることは覚えておきましょう。
1時間当たりの賃金を基準にして残業手当は計算をしますが、1年間の1ヶ月の平均所定労働時間を計算式には使用します。基本給などを1年間における1ヶ月の平均所定労働時間で割ると、1時間当たりの賃金を導き出すことが可能です。
残業手当以外の割増賃金も理解しよう
残業手当以外にも休日手当や深夜手当も割増賃金としてあり、それぞれの割増賃金は条件が整っていれば重複し、計算には残業手当と同様に1時間当たりの賃金を使用します。休日手当は法定休日に出勤をした場合に適用され、35%が割増賃金率になっていて、深夜手当は22時から5時までの間に勤務をした際に適用され、25%が割増賃金率です。
例えば残業をしていて22時から5時までの間に働いているなら、25%+25%=50%が割増賃金率として適用されます。他にも法定休日に深夜出勤をしているなら35%+25%=60%が割増賃金率として適用されるなど、条件がそろっていれば複数の割増賃金率は重複して計算がされる点は重要です。
割増賃金率で設定されている数字はあくまでも最低限の数値であり、休日出勤の割増賃金率を50%などにしても問題はありません。企業によって設定されている割増賃金率については確認してください。
管理職には残業手当が適用されない
管理職には残業手当が適用されないため、残業して勤務をしたり休日出勤をしたりしても割増賃金の対象にはなりません。残業手当だけでなく休日手当も同様ですが、例外として深夜手当は管理職であっても割増賃金の対象です。残業手当の対象にはならないため役職手当やボーナスなどで、十分な待遇を用意することが条件となっています。
まとめ
残業代は連続勤務時間や勤務時間帯によって割増賃金率が変わるため、自分の勤務している状況などについてしっかりと把握しておきましょう。また、これまでは月60時間を超える残業に関して、大企業のみが50%の割増賃金率が適用されていましたが、2023年4月1日からは中小企業でも適用されるようになります。
残業手当や休日手当・深夜手当などについて理解して、自分に支払われている残業代が適切かどうかの確認をしてみましょう。もしも、適切に残業代が支払われていないなら担当部署への問い合わせなどが必要になるでしょう。
出典
東京労働局 労働基準法 – 割増賃金編 「残業手当」 「休日手当」
厚生労働省 労働基準法における管理監督者の範囲の適正化のために
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部