更新日: 2019.01.10 貯金

お金が貯めてそうなのに。マジメな人が縛られてしまいがちな3つのポイント

執筆者 : 塚越菜々子

お金が貯めてそうなのに。マジメな人が縛られてしまいがちな3つのポイント
ズボラとマジメ、どちらがお金の貯まらない人だと思いますか?
 
そりゃズボラのほうが貯まらないはずだ……と思うかもしれませんが、家計の相談を受けていると、実外とそうでもないことに気づきます。もちろん度を越してズボラなのも困りものですが、マジメゆえにお金が貯まらないというケースもたくさんありました。
 
今回は、マジメな人が縛られてしまいがちな、3つのポイントについて考えます。
塚越菜々子

Text:塚越菜々子(つかごし ななこ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
お金の不安を賢く手放す!/働くママのお金の教養講座/『ママスマ・マネープログラム』主催
お金を貯める努力をするのではなく『お金が貯まる仕組み』づくりのサポート。保険や金融商品の販売を一切せず、働くママの家計に特化した相談業務を行っている。「お金だけを理由に、ママが自分の夢をあきらめることのない社会」の実現に向け、難しい知識ではなく、身近なお金のことをわかりやすく解説。税理士事務所出身の経験を活かし、ママ起業家の税務や経理についても支援している。
https://mamasuma.com

お金はコツコツとためるべき

育ってきた環境というのは、良くも悪くも強く影響するものです。お金にしっかりした家庭で育ってきたからといって、上手にお金が貯まるわけではないのですね。
 
子どものころお小遣いやお年玉をわたされて「貯金しておきなさい」「無駄遣いしないようにしなさい」と言われた記憶はありませんか? やりくり上手なお母さんに育てられたのに、母のようになれないと悩んで、相談を受けたこともあります。
 
もちろん、親は良かれと思ってそのように教えてくれたはずなのですが、大事なポイントが抜けています。それは「なんのために貯金するのか」「無駄遣いとは何なのか」という観点です。目的が変わればやり方も変わるはずなのに、やり方だけが身についてしまうと、いつの間にかうまくいかなくなるということが起こります。
 
自分たちの親がお金を貯めてきたときとは、時代も環境も違うはずです。コツコツと貯められることは素晴らしいことですが、それに縛られてしまうと、うまく貯まらなくなってしまうこともあります。
 

盆暮れ正月には帰省すべき!

「夫の実家が遠いので、家族で帰省する費用が負担です」という話も頻繁に聞きます。ハイシーズン(繁忙期)に一家総出で遠くに出かけると、オフシーズンの2倍の費用がかかるなどはよくある話です。
 
もちろん帰省し親族・家族と交流を図り、絆を深めていくことは素晴らしいことです。ですがそれはその時期でなければいけないでしょうか? 同じことをするのに何倍もの費用と時間をかけて、あえてその時期に行かなければならないでしょうか?
 
長時間滞在するのではなければ、3連休を使ったり、通常の土日に半休を付けたり、夜の時間を使って移動したりすることで、目的を達せられる場合もあります。
 
以前のクライアントさまでこんなケースがありました。
 
「親が孫と話したい」というのを叶えるために、長期休暇のたびに帰省し負担を感じていたのですが、どうやったら不満なく帰省の費用負担を減らせるか考え、親にパソコンをプレゼントしたのです。
 
テレビ電話をつなげるようにして、毎週末顔を見て話すようになりました。たまに会う孫ではなく、頻繁に話を聞けるため親は喜び、クライアントさまも帰省の回数を減らし費用負担が半減しました。双方にとっていい結果にすることができたのです。
 
親に元気な顔や子供の成長を見せたい。お墓参りをしたい。帰省の目的はいろいろあると思いますが「今までこうだったから、今後もそうするべき」という思い込みを一度外してみるのもいいかもしれません。
 

みんなと同じじゃないとかわいそう!

特に子供に関する費用をかけすぎてしまい、お金が貯まらない家庭によく起こりがちです。「みんなやっていることは、やらせてあげないとかわいそう」とついつい財布の紐が緩くなってしまうパターンですね。
 
周りの子が塾に行くなら自分の子供も行かせ、周りの子がゲーム機を持っていれば与える。子供が仲間外れにされたらどうしよう、と考える真面目なお母さんにありがちな傾向です。
 
もちろん親の方針を押し付けるあまり、子供の世界を完全に無視するのは難しいことですが、お金をかけて「みんな同じでないだけで仲間外れにする子供」を育てては本末転倒ですね。
 
今も将来も含め、親がしてあげたいと思っているのはどんなことなのか。子供がしてほしいと思っていることはどんなことなのか。先回りせず親子で話し合うことで、外れる思い込みもあります。
 
いかがですか?
 
お金のこととしっかりと向き合おうと思うのは、やはり真面目な人に多いです。とても素晴らしいことですが、もしそれでうまくいかない、苦しいと思うことがあるのなら、一度「今までと同じ」「あたりまえ」を疑ってみることで、スムーズに貯金が増えることがあるかもしれませんね。
 
Text:塚越 菜々子(つかごし ななこ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
お金の不安を賢く手放す!/働くママのお金の教養講座/『ママスマ・マネープログラム』主催

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