更新日: 2022.10.13 その他家計
穀物の値上げが続く今、お米が値下がり傾向って知ってた?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
食料品の値上げのうち、小麦製品の値上げが大きい。一方でコメの価格は値下がりしている
いろいろな物の価格が上がっていますが、中でも食料は前年同月比4.7%に上昇しており、穀類は6.5%、さらに食パンは15.0%と大きく値上がりしています。ロシアによるウクライナ侵攻や円安で、9割近くを輸入に頼っている小麦の価格が上昇し、パンや麺などの価格も上昇しています。
一方、コメは自給率がほぼ100%であり、円安や国際状況の影響を受けないほか、「コメ離れ」やコロナ禍による外食向けの需要減少等により価格が下がっています。
農林水産省の「令和3年度コメの取引価格」を見ると、「出回り~令和4年8月」の年度平均価格は1万2835円で、「出回り~令和3年10月」の相対取引価格(玄米60キログラム税込み)の1万4529円と比較すると、88%に下がっています。
小麦などの穀物の値上げを受け、7割がコメを食べる量を増やすと回答
小麦製品が値上がりしている今、パンや麺などより、コメを食べる方が食費を節約できそうです。
タイガー魔法瓶株式会社による「物価高騰に伴う家庭の食卓の変化に関する調査」では、実際にコメを食べる量を増やすのか聞いていますので、結果を見ていきましょう。食材価格の高騰により、メニューや材料を変えるなど、日々の献立にも影響が出ていると思うか尋ねたところ、75.9%が「影響が出ていると思う」と回答しました。
また、小麦などコメ以外の穀物が値上がりしている今、コメを食べる量を増やしたいという人は70.7%でした。
コメを食べる量を増やす上でやっていること・やりたいことを聞いたところ、「ご飯が進むようなおかず作りを行う」が43.1%で最も多い結果になりました。次いで、「炊いたご飯を冷凍(保存)して食べる」(35.8%)、「ご飯をメインとしたご飯もの料理を作る」(35.3%)、「3食(朝食・昼食・夕食)の中でご飯を食べる割合を増やす」(34.1%)、「朝食をパンからご飯に切り替える」(30.2%)が続きました。
コメが値下がりしていることを知らない人が7割
2020年以降、コメの価格が値下がり傾向であることを知っていたか聞いたところ、「知っている」と回答した人は31.4%で、68.6%が「知らなかった」と回答しました。小麦製品の値上がりを感じるものの、コメの価格が下がっていることに気づいていない人が多いようです。パンや麺の値上げの影響で、主食にコメが増えたか聞いたところ、69.7%が「変わらない」と回答しましたが、「増えた」という人は24.1%いました。
実際に、4人に1人はコメを食べることを増やしていることがわかりました。
また、コメが値下がり傾向である今、おいしくご飯が炊ける炊飯器への見直しを検討するか聞いたところ、40.2%が検討すると回答しました。ご飯を食べる回数を増やすならば、おいしく炊ける炊飯器を検討した方がいいかもしれません。おいしいコメを食べる機会を増やし、日本の農家を応援したいものです。
出典
総務省 2020年基準 消費者物価指数 2022年(令和4年)8月分
関東農政局 食料自給率
農林水産省 令和3年産米の相対取引価格・数量(令和4年8月)(速報)
タイガー魔法瓶株式会社 物価高騰に伴う家庭の食卓の変化に関する調査(PR TIMES)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部