更新日: 2022.07.26 その他家計
さあ、夏休み! レジャー費用の考え方
執筆者:宮野真弓(みやのまゆみ)
FPオフィスみのりあ代表、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
子育てファミリーや妊活カップルのライフプランニングを中心に活動しています。
結婚や妊活、出産、住宅購入など人生のターニングポイントにおけるお悩みに対して、お金の専門家としての知識だけでなく、不妊治療、育児、転職、起業など、自身のさまざまな経験を活かし、アドバイスさせていただきます。
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夏休みのレジャー費、平均はどれくらい?
夏のレジャーの予算はどれくらいが妥当なのでしょうか? それを考える前に、まずはレジャー費の統計を見てみましょう。
レジャー白書2021によると、1人あたりのレジャー費は、国内観光旅行1回あたり約2.5万円、帰省旅行は1.4万円、遊園地は約7000円、海外旅行となると約9万円です。家族の人数や行き先にもよりますが、なかなかの金額です。これは2021年の金額で、徐々にコロナ前の生活に戻れば、レジャーへの支出はさらに増えるものと考えられます。
レジャーの予算は年間計画で考えよう
では、夏のレジャーにはどれくらいお金をかけても問題ないのでしょうか?
レジャー費のように月による変動が大きい支出は、月額ではなく年額で予算を立てるのが正解です。総務省の家計調査によると、2021年に2人以上の勤労者世帯が1年間に使った教養娯楽サービス費と外食費の合計額は約26万円、コロナ前の2019年は約36万円です。この金額には、交通費やおみやげ代は含まれていませんので、実際にはもう少し多めに見積もる必要があります。
年収に対する比率でいうと、3~4%程度で収めるのが理想です。この予算をゴールデンウイークや夏休み、年末年始でいくらずつ使うのかを考えます。
例えば、夏休みに思い切って遠出をしたいのであれば、ゴールデンウイークや年末年始はレジャー費を抑えて調整します。ポイントは、実際の予算よりも少なめに計画を立てること。旅行などで開放的な気分になるとつい散財してしまいがちですが、そんな場合でも予算に余力を残しておけば安心です。
また、直前ではなく早めに計画を立てることも重要です。交通費や宿泊費の早割を受けられたり、しっかり準備することで現地での無駄な出費を防いだりできるかもしれません。勤務先の福利厚生制度などで割引を受けられる場合もありますので、事前に確認しておきましょう。
レジャーのための積み立てをしよう
“家族そろって海外旅行!”など、大きな目標がある人もいると思います。家族4人で海外旅行となるとかなりの金額になり、急に資金を捻出しようとしても限界があります。そんな場合には、レジャー専用口座を作り、レジャー費の積み立てをしてみましょう。
目標金額と時期が決まっているなら、そこから逆算して積立金額を決めましょう。時期は決まっていないけどいつかは、というのであれば、毎月無理なく積み立てられる金額から旅行の時期を決めてもよいですね。
旅行会社の旅行積立の中にはお得に貯められるものもありますが、その旅行会社での旅行にしか使えなかったり、途中換金に制約があったりしますので、よく調べて利用を検討してみましょう。
また、ふるさと納税の返礼品や株主優待でもレジャー費を節約できるものがあります。レジャー専用口座での積み立てで準備の基礎ができたら、利用を検討してみてはどうでしょうか。
せっかくの家族でのレジャーです。事前準備をしっかりして、無理なく無駄なく楽しみたいですね。
出典
公益財団法人 日本生産性本部 レジャー白書2021
総務省統計局 家計調査
執筆者:宮野真弓
FPオフィスみのりあ代表、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者