更新日: 2024.10.07 ライフプラン
夫vs.妻、家事の分担に異議あり?
意外と夫が頑張っている家事を発見しました。気になるデータをもとに考えます。
Text:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。
夫は妻を高く評価
イクメン・家事メンという言葉が誕生して久しいですが、外国に比べると夫の家事への協力は、まだまだではないでしょうか。
2月8日、 リンナイ株式会社が興味深い調査結果を発表しました。世界5カ国の「共働き」に関する意識調査です。
日本・韓国・アメリカ・ドイツ・デンマークで、調査対象は30~49歳。既婚者 共働き男女、各国100名、計500名です。夫婦で家事を分担しているか?
の質問に、YESと回答した人が、1位の米国は93%、最下位の日本は56%でした。「やっぱりね」という気持ちです。“分担”とまではいかないけれど“お手伝い”を含めると、数字はよくなるのではないかと期待します。
調査のなかで、面白いと感じた質問が2つあります。
1つ目は「あなたは家事のスキルが高いと思いますか?」「あなたのパートナーの家事スキルは高いと思いますか?」の質問です。
日本では、自分の家事スキルが高いと思っている夫が44%に対し、妻からの評価は42%。逆に自分の妻のスキルが高いと思っている夫が78%に対し、妻の自己評価は64%となっています。家事への協力度が低い夫が、何を根拠にスキルに自信を持っているのか知りたい、という意地悪な好奇心もありますが、注目すべき点は後半の回答です。
夫の約8割が妻の家事スキルが高いと評価して、妻の自己評価を逆転しています。妻はもっと自信を持ってよいのではないでしょうか。
2つ目は、実際にどのような家事を分担しているかについてです。
「担当している家事のあてはまるものを回答してください」の質問に、日本人男性の多いものは次の2つです。食事の後片付け51.5% (韓国 41.7% 米国 24% ドイツ14.3% デンマーク 17%)ゴミ出し54.5% (韓国 56.3% 米国46% ドイツ50% デンマーク29.8%)]
ほかの項目として、食事・洗濯・掃除・買い物がありました。
上記2つが多いことから“家事は女性の領域という考え方が根強く、分担というより「お手伝い」”の印象を受けました。ドイツやデンマークでは、「共同で行う」という回答が多くみられました。今後に期待したいところです。
とはいえできることを頑張ろうと努力している夫の姿が、調査結果から垣間見えた気がしました。
参考:リンナイ株式会社 ニュースリリース
http://www.rinnai.co.jp/releases/2018/0208/
家事をプロにお願いしてみる
共働き夫婦の家事分担について見てきましたが、家事をプロに委託する「家事代行サービス」が関心を高めています。テレビでも特集され、利用者は年間40万人以上に伸びています。
リンナイの調査で「嫌いな家事は?」の質問に、日本人女性の38%が掃除と回答しています。浴室やキッチンの水まわりや換気扇など、お掃除をしてもらいたいと、誰でも気になっている箇所はあるものです。
一度利用して気に入れば、継続的に利用したいところです。料金は定期訪問(週1回~月1回)コースとスポットコースがあり、定期訪問コースが割安に設定されている場合が多いです。目安としては、定期コースで2時間5000円程度です。
家事代行ですので、お掃除以外にも、お料理の作り置きで話題になった会社もあります。プロの手を借りる人は、今後も増えると思います。2時間5000円。
家事の大変さを知る人にとっては、高額ではないと思います。夫婦で話し合ってみると、家事の分担も大変さを共有できるのではないでしょうか。
Text:宮﨑 真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士