更新日: 2022.03.18 その他家計
2021年、家庭の出費で増えたものは何? 減ったものは?
出掛けることが減り、交通費や洋服などにかける支出が減ったという人もいれば、自宅で過ごす時間が長くなり、水道光熱費が高くなったという人もいるでしょう。
コネヒト株式会社(本社:東京都港区)は、全国1万1128名の家族を対象に、「2021年 家族に関する全国調査」を実施しました(※1)ので、コロナ禍における家庭の出費の様子をみていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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コロナ禍では出費が増えた人の方が減った人よりやや多い
コロナ禍による家庭の出費の変化について聞いたところ、35.0%が「出費が増えた」と回答。「変わらない」という人が35.9%、「減った」という人は20.1%でした。
それでは、コロナ禍で出費が増えたものは何なのでしょう。
具体的に聞いたところ、最も増えたのは「食費」で、次いで「光熱・水道」となっています。在宅時間が増えたため、これらの費目が増えていることがうかがえます。
一方、コロナ禍で出費が減ったのは、「旅行・帰省」がダントツで、盆や正月に帰省をしなかったり、連休でも旅行に行かなかったりした人が多かったと推察されます。
次いで「外食」も減っていて、感染を恐れて外食を避けた人が多いのでしょう。ほかにも「被服および履物」「交通」「趣味娯楽」などの出費が減っており、お出掛けが減っていることがうかがえます。
年収1000万円未満の半数以上が月の食費は5万円未満
それでは、コロナ禍で増えた出費として最も多い「食費」について、世帯収入別にみてみましょう。
年収150万円以上500万円以下の世帯では、毎月の食費が5万円未満が約75%となっています。年収500万円以上1000万円未満の世帯でも、半数以上が5万円未満となっています。
年収1000万円以上の世帯では、食費が5万円未満の世帯は50%以下で少数派になっており、5万円以上の世帯の方が多くなっています。
また、「7~10万円未満」「10万円以上」が約25%となっており、年収1000万円以上からは、食費に掛けるお金がぐっと増えていることが分かります。
2022年は食品の値上げが相次ぐ。どう対策する?
コロナ禍で食費の支出が増えたことに加え、今年は食品の値上げのニュースをよく耳にします。
共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を運営する株式会社ロイヤリティ マーケティング(本社:東京都渋谷区)の調査によれば(※2)、食品値上げによる家計への「影響がある」「今後影響がある」という人は、合わせて約7割でした。
食品値上げによる家計の負担の軽減方法は、「特売・セールを活用する」が約6割ですが、「特売・セールの活用」は年代の高い層が、「安価な商品への切り替え」は年代の低い層が多い傾向です。
値上がりした食品を購入する際に最も重視することは「品質」で、次いで「美味しさ」「安全性」となっています。
また、消費者の節約志向については、「節約したい」派が65.5%となり、前回調査より6.4ポイント増加しています。
コロナ禍で食品への支出が増えている中、食品の値上げは家計に響きます。セールの活用や安い商品への切り替え、献立の工夫などで、なんとか支出を抑えたいですね。
出典
※1:コネヒト株式会社 世帯食費の堅実派ー贅沢派の分岐点は月5~7万円と判明。さらに世帯年収毎の食費も大調査。
※2:第51回 Ponta消費意識調査 2022年2月発表 食品値上げ、家計に「影響がある」「今後影響がある」は全体で約7割、節約したい派では8割
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部