更新日: 2022.02.26 家計の見直し

コロナ禍での家計見直し!成果の出やすい「食費」と「通信費」をもっと節約するには?

コロナ禍での家計見直し!成果の出やすい「食費」と「通信費」をもっと節約するには?
コロナ禍が続く中、家計をもっと節約したいと考えている人も多いのではないでしょうか。
 
ある調査によると、コロナ禍をきっかけに家計を見直した人の多くは「食費」と「通信費」に注目し、1ヶ月間で食費は平均1万1000円、通信費は平均5000円の節約ができたことが分かりました。コロナ禍で収入が減少している家庭も多い中、これは大きな成果といえそうです。
 
家計見直しの成果が比較的すぐに出やすい食費と通信費について、さらに節約に役立つヒントをご紹介したいと思います。
藤丸史果

執筆者:藤丸史果(ふじまる あやか)

ファイナンシャルプランナー

相続、投資信託など、身近なファイナンスを中心に活動している。

家計の見直しポイントは「食費」と「通信費」

株式会社エイチーム引越し侍が運営する通信費・家計見直しサイト「Soldi(ソルディ)」は、ユーザーを対象に「コロナ禍の家計の節約状況」について調査を実施しています。
 
その結果によると、1回目の緊急事態宣言が発令された2020年4月から調査期間の2021年10月4日までに、家計を「見直した」と回答した人は38.7%で、調査対象全体の4割近くが家計の見直しを行ったことが分かります。
 
「見直した項目」について回答が多かったのは「食費」の68.3%、「通信費」の50.4%で、その次に「光熱費」の41.5%、「美容費・被服費」の38.7%と続きました。
 
また、見直しを行うことで実際に節約できた1ヶ月の金額では、食費は平均1万1000円、通信費は平均5000円という結果となっています。
 
食費と通信費は、毎月必ず支出される費目なので、月々でみればわずかな金額でも、年間にすればかなりの節約額です。
 
家計の見直しで大きなポイントとなるこの2つの費目について、節約するためにはどのような方法があるでしょうか。
 

食費の節約

まずは食費ですが、これは日々の細かい節約の積み重ねで確実に成果の出る費目です。
 

賞味期限と消費期限の違いを知っておく

食品の期限表示には、「賞味期限」と「消費期限」があります。賞味期限は「おいしく食べることができる期限」、消費期限は「期限を過ぎたら食べない方がいい年月日」です。
 
保存方法によっては劣化が早まることもあるようですが、賞味期限切れの食品は、すぐに食べられなくなるわけではありません。そのため、多少の賞味期限切れなら簡単に捨ててしまわず、食べられるものはしっかり食べて家計の無駄を避けたいところです。
 

まとめ買いには要注意

農林水産省のデータ(平成30年度)によれば、日本の食品廃棄物等の発生量は年間約2531万トンもあり、そのうちの約600万トンは、まだ食べられるのに廃棄される「食品ロス(フードロス)」だといいます。
 
フードロスのうち、家庭から発生する量は約276万トンで、4人家族の世帯では毎年約6万円相当の食品を捨てているともいわれています。
 
家庭で食品を捨ててしまうのは、多く買い過ぎる「まとめ買い」も原因の1つでしょう。いくら安くても、食べきれずに捨ててしまうなら食費の節約にはなりません。安易なまとめ買いを避け、できるだけ食材はその都度調達して、新鮮なうちに食べきることを意識しましょう。
 

フードロス対策のサービスを活用する

最近は環境問題の観点からも、フードロス対策のアプリやサービスが増えています。
 
例えば、まだ食べられる廃棄対象の食品をお得に購入できるクーポンアプリのほか、余った在庫・規格外品などの「訳あり品」を売買できるマーケットアプリ、さらに賞味期限間近やパッケージの変更などでフードロスになる在庫を手頃な値段で購入可能なサイトもあります。
 
これらを利用し、食費の節約に役立ててみてはいかがでしょうか。
 

カット野菜や冷凍野菜を活用する

毎日の食卓に欠かせないものの、天候不順などで値段が上がり、手を出しにくい食材に生野菜があります。また、安いタイミングで購入しても、特に少人数の家庭では使いきれずに腐らせてしまうこともあるのではないでしょうか。
 
冷凍野菜やカット野菜は、それほど大きく価格が変動することがありません。特に、冷凍野菜は必要な分だけ取り出して使い、残りは冷凍しておけるので、野菜の価格の高い時期などは賢く利用して食費の節約につなげたいですね。
 

通信費の節約

最近は、大手の通信会社が格安ブランドを立ち上げるなど、スマホ料金の引き下げ競争が激化しています。
 
料金が安くなるのは消費者にとってはうれしいことですが、料金プランなどが増えて複雑になり、むしろ選びにくくなったという声も聞こえてきます。
 
通信費については、まずは自分のできる範囲から節約を考えていきたいところです。
 

データ通信費のプランを見直す

スマホの通信キャリアを変更し、大幅な料金の引き下げを検討するのはもちろん良いことですが、そこまでするのは面倒だという場合、データ通信量のプランを自分に合ったプランに変更するだけでも、一定の効果が期待できます。
 
料金明細書などを確認して、普段使っているデータ通信量に適したプランに変更すれば、月に1000円~2000円を節約できることがあります。
 

サブスクリプションの配信サービスは家族で見直しを

コロナ禍の影響で、家の中で過ごすことが増えたため、動画や音楽の配信などのサブスクリプションサービスを、以前より利用するようになった家庭も多いと思います。
 
例えば、対象のビデオや音楽などを視聴できる「Amazonプライム」は月額500円、あるいは年間4900円、同様に動画配信サービスの「Netflix」は月額990円~1980円と、それぞれの料金はそれほど高額ではありません(いずれも令和4年2月時点)。
 
しかし、家族が別々に加入している場合、家計全体の固定費が増えて負担になってしまうこともあります。節約のためには家族全員で話し合い、利用するサービスを絞ることも必要でしょう。
 

スマホは中古の機種に変えてみる

スマホを機種変更するときは、通信会社が提供している「下取りプログラム」を利用して、新機種の購入金額から下取り価格分を差し引いてもらうのが一般的でしょう。
 
この下取り価格は端末の状態によって異なり、状態が良い場合には、通信会社の店舗よりも「携帯買い取りショップ」などの方が高額になるケースもあるようです。機種代を節約したい場合は、こうしたお店の下取りを利用して中古機種に買い替えるのも1つの方法かもしれません。
 

通信費はよく利用する「経済圏」を意識する

普段よく利用する電子マネーやポイントカード、決済サービスなど、いわゆる「経済圏」に合わせて通信会社を選んだり、そのポイントで通信費を節約するという方法もあります。
 
例えばドコモの利用者で、d払い決済が多いならドコモ経済圏、あるいはイオンをよく利用する人なら、イオンモバイルを使ってWAONポイントを貯めるイオン経済圏に利用をまとめれば、貯まったポイントをスマホ料金の支払いに充てることができ、効率的に毎月の通信費の節約につなげることができます。
 

まとめ

今回は、コロナ禍をきっかけに家計の見直しを行った人が多かった「食費」と「通信費」について、さらに節約につながる考え方やヒントをお伝えしました。
 
この機会にぜひ、家計の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。
 
出典
株式会社エイチームライフデザイン Soldi トイレはまとめて流す?!コロナ禍の節約家が人に隠れてやっていた究極の節約術をSoldiが大調査!
農林水産省 子どもの食育 消費期限と賞味期限
環境省 我が国の食品廃棄物等及び食品ロスの発生量の推計値(平成30年度)の公表について
 
執筆者:藤丸史果
ファイナンシャルプランナー

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