更新日: 2021.12.07 家計の見直し

秋の一斉値上げで家計の負担増……固定費の見直しもしてみよう。

秋の一斉値上げで家計の負担増……固定費の見直しもしてみよう。
2021年の秋は、食品などの一斉値上げがありました。食費を節約しなければと考えても、例えば家族の食べる量を減らすことなどは、なかなか難しいのではないかと思います。そこで、毎月一定の金額を支出している家計の「固定費」を見直すことを考えてみましょう。
杉浦詔子

執筆者:杉浦詔子(すぎうらのりこ)

ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

「働く人たちを応援するファイナンシャルプランナー/カウンセラー」として、働くことを考えている方からリタイアされた方を含めた働く人たちとその家族のためのファイナンシャルプランニングやカウンセリングを行っております。
 
2005年にCFP(R)資格を取得し、家計相談やセミナーなどのFP活動を開始しました。2012年に「みはまライフプランニング」を設立、2013年よりファイナンシャルカウンセラーとして活動しています。
 

秋の一斉値上げ

2021年秋は、食品類や嗜好(しこう)品類などが一斉に値上げとなりました。値上げとなった主なものは、パスタやうどん、パンなどの小麦粉を原料とする食品、油やマーガリンなどの油脂製品、コーヒーやたばこなどの嗜好品などです。
 
この値上げにより、1箱や1袋の分量は変わらず値段が上がったものと、値段は変わらずに分量が減ったものがあります。
 
たばこは値上げをきっかけに禁煙や減煙を方もいらっしゃるようですが、食品については、食べることを控えたり、極端に量を減らすのは難しいことです。つまり、食品類の値上げによって、気が付かないうちに食費の負担が増えていると考えられます。
 

家計の固定費と変動費

家計での食費は、変動費とよばれる支出です。家計の支出には固定費と変動費があり、固定費は住居費や光熱費、通信費といった毎月固定で支払うお金であり、変動費は食費や日用品など月によって支払う額やタイミングが変動するお金のことです。
 
家計の支出における固定費と変動費を大まかに分けると、図表1のようになります。
 
【図表1】

固定費 ・住居費 ・ローン返済費 ・水道光熱費 ・通信費
・生命保険料 ・自動車関連費 ・教育費 など
変動費 ・食費 ・日用品費 ・交通費 ・被服費 ・交際費
 ・娯楽費・冠婚葬祭費 など

※筆者作成
 

固定費の見直しに挑戦

変動費を今よりも節約することが難しい場合には、固定費の見直しによる節約にも挑戦してみましょう。固定費の見直しといってまず思い浮かぶのは、住宅ローンや保険などです。
 
住宅ローンは金利の低いローンに借り換えることや、一部繰り上げ返済をすることで、毎月の返済額を少なくすることができます。生命保険や損害保険は、保険料が安い保険会社やプランに変更したり、契約内容を必要な保障のみに絞ることで、毎月の保険料を抑えられる場合があります。
 
また、使用してなければ固定電話を解約することや、新聞の定期購読をやめることも効果的です。
 
このような固定費の見直しは、すでに実施済みであるという場合でも、もう1つ追加で試してみましょう。それは、サブスクリプションサービス(サブスク)の見直しです。
 

意外と多い? 登録しているサブスクを確認

最近のサブスクは、映画やドラマが見放題の動画配信や音楽が聴き放題の音楽配信に加え、漫画やゲーム、洋服、家電、おもちゃや雑貨など、さまざまなジャンルに対応しており、毎月定額で利用し放題となっています。
 
便利なサービスも多く、月額数百円からと安価なものもあるため、ついつい利用登録するサブスクが増えてしまいがちです。また、ほとんど利用しなくなっても、いつかまた使うだろうと解約をせずに、そのまま月額利用料を支払い続けているケースもあります。
 
サブスクは一度解約しても簡単に再加入できるものが多いので、利用頻度が低ければ解約し、他の固定費の見直しと合わせて一斉値上げによる家計の負担分をカバーしていきましょう。
 
執筆者:杉浦詔子
ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

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