更新日: 2021.11.20 その他家計
働く女性の家計事情。 コロナ禍で増えた支出・減った支出は? 4割が浪費経験も
今回は、eBay Japan合同会社が発表した「コロナ禍2年目の働く女性の実態調査」(※)をひもといてみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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リモートワークでどう変わった? 働く女性の収入と支出
この調査は、全国の20代〜30代の女性500名を対象に行われたもの。まずは巣ごもり1年目と比較した2年目の収入について見てみましょう。
【コロナ禍2年目となる2021年、コロナ禍1年目と比べて収入は変化しましたか?】
1位:変わらない 64.0%
2位:どちらかというと減った 14.0%
3位:どちらかというと増えた 10.0%
4位:減った 7.2%
5位:増えた 4.8%
変わらない人が6割超ともっとも多く、「増えた」計がおよそ15%、「減った」計がおよそ21%という結果に。なかなか思うように稼げていない人も少なくないようです。
・1年目:309万3490円
・2年目:293万9560円
やはり、全体的に見ても巣ごもり2年目のほうが年収が下がっていることがわかります。このまま3年目に突入しても下がり続けるとなると、さらなる支援や給付金などを求める声も大きくなることが予想できますね。
では、この巣ごもり生活の影響で支出はどうなっているのでしょうか。
【コロナの影響で増えた支出】
1位:食費(自炊) 57.0%
2位:水道光熱費 44.2%
3位:デリバリー/テイクアウト出費 37.6%
4位:日用品 24.8%
5位:趣味 20.2%
【コロナの影響で減った支出】
1位:旅行 59.9%
2位:外食費 59.5%
3位:友人との交際費 56.6%
4位:衣服 41.7%
5位:交通費 37.2%
増えた支出TOP5については、家にいる時間が増えたことで必然的に増加したと推測できる項目が並びました。減った支出TOP5についても、やはり外出する時間が減ったことで必然的に減少したと推測できる項目ばかりですね。
増えた支出もあれば減った支出もありますが、年収そのものが減少している状態ではいずれにしても節約が必要になりそうです。
多くの女性が節約を意識するも、ストレス発散浪費も増加?
では、働く女性の節約事情を見てみましょう。
【現在節約していますか?】
1位:どちらかというとしている 48.4%
2位:している 29.4%
3位:どちらかというとしていない 14.8%
4位:していない 7.4%
8割近くの人が節約していることがわかります。
具体的には、「使わない電気は消す(東京都・25歳)」「食材は夕方安くなってから買い物に行って買うようにしている。
クーポンを利用するようにしている(三重県・31歳)」「ネットバンキングなどを利用して手数料がかからないよう気を配っている(兵庫県・35歳)」といった出費を抑える方法や、「できるだけポイントが貯まる日に買い物をする(長野県・32歳)」「キャッシュレスにしてポイントを貯める(東京都・30歳)」といったポイ活にいそしむという声も上がりました。
巣ごもり生活でただでさえストレスがたまりがちですが、そこへ来て節約を徹底するとなると、たまにはドカーンと買い物したくなってしまうもの。実際、ストレスで浪費してしまうこともあるのでしょうか。
【コロナ禍で浪費をしてしまった経験はありますか?】
1位:ない 58.0%
2位:何度もある 25.0%
3位:一度ある 17.0%
6割近くの人は、浪費経験ナシと回答。巣ごもり生活でついつい浪費してしまった経験が一度以上あるという人は、42%でした。なんだかんだで半数近くの人が、節約を意識しつつもついお金を使いすぎてしまったという経験をしていることがわかります。
仕事に家事に感染対策に……と、毎日忙しい身であるからこそ、たまの浪費くらいは自分を大目に見てあげてもいいのかもしれませんね。
年収が下がっても貯蓄には手を出さない人が多数?
最後に、働く女性の貯蓄について見てみましょう。巣ごもり生活2年目は1年目に比べて平均年収が下がっていることがわかりましたが、貯蓄に影響は出ているのでしょうか。
【コロナ禍2年目となる2021年、貯蓄は増えましたか?】
1位:変わらない 49.0%
2位:どちらかというと増えた 21.4%
3位:どちらかというと減った 14.4%
4位:増えた 8.8%
5位:減った 6.4%
ほぼ半数の人は、貯蓄に変化がないことがわかります。増やす余裕もないけれど、切り崩すほどの状態には至っていないという人がもっとも多いということでしょうか。
この状況のなかでもコツコツ増やしている人はおよそ3割、いっぽうで貯蓄を切り崩すしかなかった人はおよそ2割という結果に。収入が著しく減ってしまった人は、貯蓄に手を出さざるを得なかったのかもしれません。
具体的な貯蓄額については以下のとおり。
1位:600万円以上 20.6%
2位:10万円以上100万円未満 17.6%
3位:100万円以上200万円未満 14.0%
4位:貯蓄はない 11.2%
5位:200万円以上300万円未満 9.2%
およそ10人に1人は貯蓄がないという状況。いっぽうでおよそ5人に1人は600万円以上の貯蓄があることがわかります。貯蓄の状況については意外とバラけているようです。
巣ごもり生活の様子も変わりつつあるなか、来年はどのような社会になっていくのでしょうか。わたしたちの収入や支出にもどのような影響があるのか、期待と不安が入り交じる年末になりそうですね。
出典
※eBay Japan合同会社「コロナ禍2年目の働く女性の実態調査」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部