更新日: 2021.09.23 ライフプラン
人生100年時代のライフプラン ~子どもたちの人生設計について考える~
現役世代はもちろんのこと、その子どもたちも100年時代を生きることになるかもしれません。これまでのライフプランでは、定年退職後の年数がかなり長くなってしまいます。そのため今後は、人生100年時代に合わせたライフプランを考える必要があるのです。
執筆者:藤井亜也(ふじい あや)
株式会社COCO PLAN (ココプラン) 代表取締役社長
教育カウンセラー、派遣コーディネーター、秘書等、様々な職種を経験した後、マネーセンスを磨きたいと思い、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。
「お金の不安を解決するサポートがしたい」、「夢の実現を応援したい」という想いからCOCO PLANを設立。
独立系FPとして個別相談、マネーセミナー、執筆業など幅広く活動中。
<保有資格>
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、ファイナンシャルプランナー(AFP) 、住宅ローンアドバイザー、プライベートバンカー、相続診断士、日本心理学会認定心理士、生理人類学士、秘書技能検定、日商簿記検定、(産業カウンセラー、心理相談員)
<著書>
「今からはじめる 理想のセカンドライフを叶えるお金の作り方 (女性FPが作ったやさしい教科書)」※2019年1月15日発売予定
人生100年時代のライフプラン
これまでのライフプランでは、大まかに、誕生からはじまり、幼稚園・保育園、小学校、中学校、高校、大学などの学生時代を経て、就職。結婚や出産、家の購入などのライフイベントがあり、60~65歳で定年退職。そこから20年近くのセカンドライフを過ごす、といったライフプランで資産形成などを考えてきました。
人生100年時代となると、65歳の定年退職から30年以上の期間があることになります。
約30年分の生活費を、現役時代にすべて準備することは難しいと不安になるでしょう。現在の会社の仕組みでは、60歳や65歳で定年というケースもあるかと思いますが、今後は退職後も仕事を続けたり、新たな仕事をしたり、働き続ける可能性があります。
人生100年時代に備えるために、どのように人生設計や資産形成を考えていけば良いのでしょうか?
子どもたちの人生設計は?
セカンドライフの生活資金は、現役時代に貯めた預貯金やその他の資産、退職金、年金が主な収入源となっています。約20年あるセカンドライフを過ごすには、現役時代にきちんと資産形成を考えておき、足りない分は働いて補うなどがこれまでのケースです。
しかし、今の子どもたちの世代の場合は、100歳近くまで生きていく可能性が高くなっています。定年が同じであればセカンドライフは約30年。それほど長い期間の生活資金を貯めるのはなかなか難しいケースも多いでしょう。資産形成はこれまで以上に長期で設計すること、そして、定年後も働ける、もしくはお金が入ってくる仕組みを準備しておく必要があります。
現役時代のうちに、退職後も働ける場所を探しておいたり、必要な資格や知識を身に付けたりしておくことも重要です。現役時代と同じような働き方は、体力的にも難しくなることがあります。
高齢でも長く、そして楽しみながら働ける場所やテーマを探すというのは、とても難しく感じるかもしれません。しかし、その準備なくしては人生100年時代を生き抜くのは困難になる可能性を、同時に知っておく必要があります。
これまでのような現役時代から退職、そしてセカンドライフという人生設計では計画も資金も足りなくなってしまいます。退職後も働ける場所、働けるスキルを準備しておくこと、そして資産形成においても長期で運用し、高齢期に受け取れる年金等を増やしておくことが重要になってきます。また、それを今の子どもたちに伝えていく必要があります。
最後に
筆者の知人には、ご高齢ということで持病があったり、現役時代のようにフルタイムで働くことが難しかったりしても、時間や期間を短くして仕事をしたり、現役時代のうちに準備しておいた不動産の賃貸経営を実行に移したり、資産を運用したり、長い人生設計に対応している方がいらっしゃいます。まさに人生100年時代のお手本です。
皆さんのまわりにも多くのお手本の方々がいらっしゃると思います。これからの人生100年時代、ご自身や子どもたちの人生設計の参考になるのではないでしょうか。
執筆者:藤井亜也
株式会社COCO PLAN (ココプラン) 代表取締役社長