更新日: 2021.07.27 家計の見直し

家電の買い替えで光熱費節約に効果があるものは?

家電の買い替えで光熱費節約に効果があるものは?
依然として続くコロナ禍。コロナ以前に比べて在宅時間が増えている人は多いでしょう。自宅で過ごす時間が長ければ長いほど、光熱費がかさんでしまいます。
 
光熱費を抑えるために効果のある家電は何でしょうか? また、光熱費を節約するためにはどのようにすれば良いのでしょうか?
飯田道子

執筆者:飯田道子(いいだ みちこ)

日本ファイナンシャル・プランナーズ協会

金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっています。
どの金融機関にも属さない独立系FPです。

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電気の消費量が多い家電は何かを知る

一般社団法人省エネルギーセンターの資料(※1)によると、家庭における消費電力で最も多いのが、(1)電気冷蔵庫14.2%、(2)照明器具13.4%、(3)テレビ8.9%、(4)エアコン7.4%という結果になっています。これらの4つの家電で、家庭で消費する電力量の43.9%を占めていることになります。
 
電気代がかさんでしまう、節約したいと考えているなら、これら4つの家電を中心に見直してみましょう。
 
とはいえ、「新発売の家電は性能が良く、節電効果がある」とやみくもに買い替えても、本当に節電効果があるか分かりませんし、新しい製品が必ずしも節約に役立つ製品なのかは分かりません。効率よく買い替えをしたい人たちの目安となるのが、省エネマークをチェックすることです。
 

省エネマークってなに?

私たちが無駄なエネルギーを使わないために、省エネ法が1999年4月に改正され、各種機器の省エネ基準の選定方式として、トップランナー方式が採用されるようになりました。
 
トップランナー方式とは、それぞれの機器に省エネ基準が設けられるようになり、現在、商品化されている製品のうち、最も優れている機器の性能以上にするという考え方から生まれた方式です。簡単に言えば、「これまでより省エネで性能が良いモノ」がトップランナーになります。
 
実は、各種機器がどの程度、省エネ基準を達成しているのかが分かるように、省エネラベリング制度が制定されているのです。省エネのラベリングは色分けされており、グリーンとオレンジの2色です。省エネ基準を達成した製品にはグリーンのラベルが表示されており、基準が達成できていない機器にはオレンジのラベルが表示されています。
 
ただし、オレンジラベルだから良くない製品とは、必ずしも言い切れないのです。その理由は、グリーンラベルの基準は100%以上達成しているモノなのですが、オレンジのラベルは100%未満という区分けになっているからなのです。
 
つまり達成率が99%のものであっても、70%のものであっても、表示はオレンジラベルです。色の表示は価格に影響してきますが、オレンジラベルのものでも達成率や性能を確認すると、グリーンラベルのものと、大差がない可能性もあります。
 
もちろん、買い替えるならグリーンラベルが良いのですが、予算と相談しながら、商品を選んでも良いかもしれませんね。
 

省エネラベルの対象商品には、どんなものがある?

2021年6月時点、13の製品が省エネラベルの対象になっています。対象製品は、エアコン、電気冷蔵庫、電気冷凍庫、テレビ、蛍光灯器具、ストーブ、ガス調理機器、ガス温水機器、石油温水機器、電気便座、電子計算機、磁気ディスク装置、変圧器です(※2)。
 
省エネラベルには、色の情報の他に、目標年度、省エネ基準達成率、エネルギー消費効率が表示されています。家電を買い替えるときには、予算やデザインだけでなく、省エネラベルの情報も比較しましょう。
 
ただ、いくら省エネ製品に買い替えても、日常の習慣から見直さなければ光熱費は節約できません。
 
電子冷蔵庫の設定温度は中や弱に変更してみる、何度も出し入れせず扉を開けっ放しにしない。照明器具はLEDに替える、不要な電気は消す。テレビは視聴しないときには消す、部屋の明るさにあわせた明るさに調整する。エアコンはフィルターを掃除して効率性を高める、カーテンを使って冷気を逃がさないようにする、扇風機を併用するなどがあります。
 
家電の買い替えプラス生活習慣を見直すことで、光熱費の節約効果は上がるかもしれません。買い替えが難しいなら、まずは生活習慣を見直すことから始めても良いかもしれませんね。
 
出典
(※1)一般社団法人省エネルギーセンター「家庭でいちばん電気を消費するものは?」
(※2)一般社団法人省エネルギーセンター「かしこい機器選びのポイントは?」
 
執筆者:飯田道子
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト

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