更新日: 2021.07.06 貯金

貯金は「ほったらかし」でどんどん貯まる? 貯金の仕組みづくりとは?

貯金は「ほったらかし」でどんどん貯まる? 貯金の仕組みづくりとは?
人生には住宅購入や子どもの教育など、大きなお金がかかるイベントがいくつかあります。また、老後資金の準備に興味を持っている人も多いでしょう。
 
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(2020年)」によりますと、二人以上世帯の金融資産の保有額は平均値が1436万円、中央値が650万円、単身世帯では平均値が653万円、中央値が50万円となっています。一方で、金融商品を保有していない世帯が二人以上世帯で1.5%、単身世帯で5.1%あります。
 
貯金があると急な出費があっても安心ですが、貯金を始めても続かない人がいるかもしれません。今回は、手間をかけずに貯金を続けるための仕組みづくりを紹介します。
伊達寿和

執筆者:伊達寿和(だて ひさかず)

CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、相続アドバイザー協議会認定会員

会社員時代に、充実した人生を生きるには個人がお金に関する知識を持つことが重要と思いFP資格を取得。FPとして独立後はライフプランの作成と実行サポートを中心にサービスを提供。

親身なアドバイスと分かりやすい説明を心掛けて、地域に根ざしたFPとして活動中。日本FP協会2017年「くらしとお金のFP相談室」相談員、2018年「FP広報センター」スタッフ。
https://mitaka-fp.jp

貯金は目標金額を決めることから

貯金をするときは、初めに目標金額を決めるとよいでしょう。何となく貯金をするよりは、何のために、いつまでに、いくら貯めるといった目標がある方が実行しやすいのではないでしょうか。
 
住宅購入の頭金や子どもの学費などであればイメージがつかみやすく、ゴールとなる時期や目標金額が決めやすいでしょう。今のところ特に目的がない場合でも、収入の3ヶ月分を貯める、まず100万円を貯めるなど、分かりやすい金額を設定するとよいでしょう。
 
目標金額が決まったら、次に貯金のペースを決めます。毎月の給料から貯める金額やボーナスから貯める金額など、一定のペースで続けられる金額を設定しましょう。
 

貯金は支出より先にするのがポイント

貯金を続けるための重要なポイントは、先取りで貯金をすることです。
 
いろいろな支出をして残ったお金で貯金をするという方法では、結果的に貯金するお金が残らなかったという経験はないでしょうか。貯金は将来の自分のためのプレゼントと考えると、残ったお金で貯金という発想から転換できるかもしれません。
 

貯金を自動化するために活用したい制度など

貯金を続けるには、目標に対してどれぐらい達成できているか分かるようにしたいですね。貯まっている金額を把握しやすくするには、普段使う銀行口座とは別のところにお金を貯めるようにしましょう。
 
貯金を自動化するための制度や金融商品があります。
 
まず、給料から天引きで貯める方法として「財形貯蓄」や「社内預金」があります。給与天引きですので、自分の銀行口座に振り込まれる前に貯金ができる点がメリットです。利用可能かどうかは勤務先によって異なりますので、事前に確認しましょう。
 
財形貯蓄には、使用目的を限定せず自由に使える「一般財形貯蓄」、マイホームの購入やリフォームを目的とした「財形住宅貯蓄」、60歳以降に受け取る老後資金を目的とした「財形年金貯蓄」の3つの種類があります。
 
次に、給与天引きができない場合は、銀行や信用金庫などの「積立定期預金」や「定期積金(スーパー積金)」という選択肢があります。
 
積立定期預金や定期積金は、毎月決まった日に一定の金額を積み立てる金融商品です。普段使っている口座から自動的に引き落とされるので、一度設定すると、あとは自動的に貯まっていく仕組みです。
 
金融機関によってはボーナス時期に金額を上乗せできる場合もあり、ボーナス時に貯金額を増やすことも自動化することができます。
 
財形貯蓄や積立定期預金を利用する場合、初めに手続きをするだけで、あとは毎月自動的に貯金が増えていきます。また、積み立てる金額を変更することも可能です。手間をかけずに毎月の貯金を続けるために、このような仕組みを取り入れてみてはいかがでしょうか。
 
出典
金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査」[二人以上世帯調査] (2020年)
金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査」[単身世帯調査] (2020年)
独立行政法人 勤労者退職金共済機構 財形貯蓄制度
金融広報中央委員会 金融商品なんでも百科 預貯金
 
執筆者:伊達寿和
CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、相続アドバイザー協議会認定会員

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