更新日: 2021.06.30 働き方

派遣社員で働くメリット・デメリットとは?

派遣社員で働くメリット・デメリットとは?
例えば、小さなお子さんがいる主婦で、フルタイムで働くのは厳しいが短い時間で働きたいという場合、派遣社員を選択するという人もいるでしょう。
 
大企業で働けたり、さまざまな仕事を選べたりする一方で、十分な福利厚生が受けられないなどのデメリットもあります。
 
株式会社ビズヒッツ(三重県鈴鹿市)は、派遣社員として働いたことがある500人を対象に「派遣社員のメリット・デメリットに関する意識調査」を実施しました(※1)。それでは結果を見ていきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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派遣社員のメリットは「希望に合わせて働ける」「辞めやすい」「責任が軽い」

派遣社員のメリットを聞いたところ、 1位は「希望に合わせて働ける」(127人)でした。派遣ワークには勤務する期間、曜日・時間、仕事内容など多彩な選択肢があるので、希望に合う仕事を選びやすいと言えます。
 
そのため、「次の仕事までのつなぎとして、短期だけ働けた」「小さい子どもを抱えている人などは、時間の融通を利かせやすい」「単発だと、好きなときだけ働ける」という意見が多く見られました。ライフスタイルやその時々の状況に合わせて働けることをメリットと考える人が多いようです。
 
2位は「辞めやすい」(97人)でした。派遣社員であれば、契約満了時に契約更新するかを自分で決められるうえに、派遣会社を通じて派遣先に意向を伝えられるため、辞める際の気まずさがありません。入社後に仕事の内容が合わなかった場合や、人間関係がうまくいかない場合にもスムーズに辞めることができます。
 
3位は「責任が軽い」(88人)で、正社員と比べて責任範囲が狭く軽いため、休みやすい、気が楽といった回答も寄せられました。責任がそれほどあるわけではないが、それなりのお金はもらえると、責任と収入のバランスに満足している人もいました。
 
総じて自由度が高く、それほど責任がない仕事で気楽に働けることを派遣社員で働くメリットとして挙げる人が多いようです。
 

派遣社員のデメリットは「雇用が不安定」「収入が少ない/不安定」「福利厚生が手薄」

次に「派遣社員のデメリット」について聞いたところ、1位は「雇用が不安定」(229人)でした。派遣期間に上限があることや、会社側の都合で契約更新がなくなるといった不安定さをデメリットとして挙げた人が多数いました。
 
「辞めやすい」がメリットの2位に入りましたが、その反面で「辞めたくなくても職を失う」というリスクがあるということがわかります。ひとつの職場での契約が終了した際、切れ目なく次の仕事を紹介してもらえるとは限らないことも不安につながっているようです。
 
2位は「収入が少ない/不安定」(184人)でした。令和元年度年の「労働者派遣事業報告書」によると(※2)、令和元年度の派遣労働者の1日あたり(8時間)の平均賃金は1万5234円となっています。
 
土・日・祝日や夏季・年末年始の休日を120日とすると、年間労働日数は245日。平成29年度の派遣労働者の平均年収は373.2万円となります。
 
「ボーナスがないため年収は少ない」「休日が多い月は収入が減る」などの不満が多数寄せられました。また、「正社員と同じような仕事をしているのに待遇に差がある」という意見もありました。このあたりは令和2年4月に施行された「パートタイム・有期雇用労働法」(中小企業におけるパートタイム・有期雇用労働法の適用は令和3年4月1日)が今後いい方に影響するといいですね(※3)。
 
3位は「福利厚生が手薄」(82人)。交通費や退職金が出ないことがデメリットとして挙げられました。「社内の福利厚生も基本的には社員のみの利用だったため、体調不良の際も医務室を使えなかった」「社員食堂が使いにくい」という声も。
 
以上のように、派遣社員にはメリット・デメリットがあるようです。自由度が高い働き方をしたいなら派遣社員で働き続けるのもいいですよね。正社員としてステップアップを目指すなら「紹介予定派遣」、長期安定的に派遣社員として働きたいなら「無期雇用派遣」の求人を探してみてはいかがでしょう。
 
[出典]
※1:株式会社ビズヒッツ「派遣社員のメリット・デメリットに関する意識調査」(株式会社 PR TIMES)
※2:厚生労働省「令和元年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」
※3:厚生労働省「パートタイム・有期雇用労働法が施行されました」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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